らんぶる
恋月 ぴの

俺たちはこの店で
傷付き疲れた翼を休める
階級闘争のなれの果て
ビートのうねりに身を委ね
蒼い時を巡る旅人
ボゴタからカブールへ
黄色の花粉
草原の闇に紛れ
幻覚の楼閣聳え立つ
それは手段なのか
それとも時代遅れなイデオローグを弄び
大量のグリーンバック
チョッパーのタンクの底に忍ばせ
ロングアンドワインディングロードを駆け抜けた
キャプテンアメリカが銃弾に倒れる
あのラストシーンに
チェ・ゲバラはヒップでサイケな夢でも見たのか
はたまた
フーテンの俺達
グリーンハウスに寝そべって
見果てぬ象嵌に投げつけた礫は
ぐるり放物線を描き
堕ちた舳先
彷徨える風に乗る


自由詩 らんぶる Copyright 恋月 ぴの 2005-07-12 19:50:48
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