その後の戦いの詳細を省くことを、許していただきたい。
これはあくまでも、クールラントの物語なのである。
読者諸氏もすでにお分かりのように、第一次ライランテ戦争は、
アースランテの敗北によって終わった。

軍国ラゴスは、アースランテの北辺にある街、
マリオカ、ヌース、ザルガリアを支配下に治めた。
そして、クールラントはアースランテの北東部にあるリンドウの街を。
クールラント国内にある、アノイマスの街もアースランテから解放された。

アースランテの国土は、四国の支配によって分割されることになったのである。
アースランテに残されたのは、アジェス、キースライラ、ラレンテン、ギージェ、
アースランティアの五州だけである。アースランティアには、

首都であるハンザガルテがある。このように、アースランテの所領には、
ラゴスを始めとした、四つの勢力がせめぎあうことになった。しかし、
戦火が収まったわけではなかった。この四つの勢力は数年後に再び激突する。