だから、生きている《改》
秋葉竹


なにをどうしても
生き尽くすしかないあたしの人生

生き倒れたら目の前に
輝く細いカタカナでネオンの光は

パープル、と。

そのパープルレインを歌った凄い歌手が
天国の階段を昇らせてくれた

あの、しのつく夢をおもいださせてくれる
ネオンサインはパープル。

だから生きている。


紫の空に向かって飛んだ夜の鳥は
ほんとうに醜い心で泣いていたのに

だれも認めてあげなかったから
淋しい夜になったのか?


そんな暗闇の、夢は、みないのか?


いつも、

彼女の綺麗な顔が割れる瞬間に
心の底に湧き上がる死に急ぐ虫たちの魂を
瞳を輝かし、ジィッとみつめるのだ。


みつめつづけるのだ。


けっしてあたしが死にたいわけではない

氷の瞳に、
そっと涙が光る。

その悲しみを忘れた



ことだけをいまでも覚えている、


そしてそのことを

二度と忘れない、

夜を生きている。









自由詩 だから、生きている《改》 Copyright 秋葉竹 2021-10-24 10:17:44
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