意識が覚醒して
こたきひろし

眼が冴えて眠れない夜は
羊の数なんて数えてられないから
初恋から現在に至るまでの
好きになった異性の名前を頭のなかのホワイトボードに
書き出している

異性に持てないくせに
一目惚れの癖は直らなかったから
星の数を遥かに越えていたよ

男も
女も
恋愛感情には
アクセルとブレーキが備わっているのは承知の通り

高級車も
一般大衆車も
手を使ってハンドル操作しながら
足を使って
踏んだり緩めたり
アクセルとブレーキ同時に踏めるはずはない

問題はそこなんだよ
問題はそこだったんだ

色々考えだしたら
頭のなかのホワイトボードに書ききれなくなって
それを消すのも面倒になった
面倒になった



自由詩 意識が覚醒して Copyright こたきひろし 2019-05-05 01:35:46
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