切れ味の悪さを生きている
朝焼彩茜色

ただの振る舞いを その仰ぎを
何だろうこの世と
無駄を無駄と処理して
ただ風を切って 空の色をぼんやり眺め
無意識に歩きだした魂に魂を意識せず
阿呆でいい のっぺらぼうでいい
奥行きのない途上で
大の字に寝っ転がって
触覚をたたんで
翼を折って 生まれ変わってみたい欲を
屠り
一直線先の石に 星に 体当たりしたい

オンリーワンという名の勲章に滅ぼされ
独りぼっちを耽る 皮肉の垢にまみれて

時間を時間としない場所で
気体になる呪文を探しながら
憂いの色を 眺め


自由詩 切れ味の悪さを生きている Copyright 朝焼彩茜色 2019-05-05 03:46:20
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