ト なって10 飲む呑まれる
ひだかたけし

さささささっ 

走る
すすすすすっ

消える
今ハ
静まり在るもの
森羅万象、
さささささっ
すすすすすっ
ハシル キエル
消え走る!
呑まれ飲んで
また呑まれ

底の近くに行きました
果ての近くを生きました
命からがら命の撤退
其処、果て 其処、底
荒野広野
支えなき
我が身に眩暈!
それでもイキタイ
独りを重ね
病を背負い
壁叩き
真っ白になりながら
ぐんにゃり流動、
ジミヘンの如く
荒れ狂い生動し呑まれイキ


呑まれる底は あくまでも やはらかく、、、


(記憶の奥を掬って掬って)

底は果てなく動いていき
底の底無し
逃れ去る
底から
声の木霊する

[雨に濡れて歩みいく貴女は
            井戸を見つけ中を覗き込み
歌をうたいながら底に座る
            柔らかな底の其処に
麗しい声を響かせて]

(記憶の億を迎えて迎えて)

毎晩毎晩懐かしい
悪夢をみる
呑まれていく
地の底割れて
紅の肉ヒダ
剥き出し
蠢き
迫り来る
上も下もなくなって
迫り渦巻き
呑まれていく

在るもの、在るもの
生きて逝きて
静まり返り
境を越えた声、響く
やはらかに崩れ動いていく
底の底から
光帯び
うねり生動し
様々な
声、
木霊スル
この瓦礫ノ現に

サササササッ

走る
スススススッ

消える
既に静まり在るもの
森羅万象、
サササササッ
スススススッ
ハシル キエル
消え走る!
呑まれ飲んで
また呑まれ

生きて生きて

底無し底の声の方へ フルサトへ!












自由詩 ト なって10 飲む呑まれる Copyright ひだかたけし 2018-12-24 20:21:04
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