どこにも行かないで。
秋葉竹



牙を剥く
土竜を
撫でる、
のです

食べたい
檸檬を
舐める、
のです


みんな
午前5時には
無駄に生きてきた地球への情熱を
返す必要はない、
のです

ご馳走様まで遊べる
贅沢な1日を
かえでの枝ゆれる、寒いまひるに気づいた、
けれども無視した、
のです

血は
流れる、けど、
舐めない、
のです

涙の川に耐えがたい悲しみの
イヤな匂いがしたとしても


あの腐った死を語る
善人のまなこをジッと見つめ
その手をしっかりと握った、
のです

カレハ
ドコニモ
イクトハ
イワナカッタ、
ノデス







自由詩 どこにも行かないで。 Copyright 秋葉竹 2018-12-24 19:57:40
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