おおぞらに <二篇のみの詩集>
るるりら

「星とたんぽぽ」


ねぇエトワール 見て御覧
中芯は 中空に在るよ
精一杯 背伸びする風の最果て
つかめぬものを つかもうする指先

いちめんに咲く たんぽほのロゼットが地面をつかむ
すべてのこどもたちが 
飛べる空は まっすぐだ

天空だよ

嗚呼エトワール いつだって見ているよ
君が示しているのは あの空だね
雨の日も 心の中で見ていたよ
放射状にまとわりついている こどもたちの行く末を

どの子もいとし子だ
どの子も 中空に居てくれた
背筋を伸ばして まっすぐに立つよ
空が晴れたら
きっと 子らは 旅立つ

子どもたちよ どうぞ思い出しておくれ
きみらはみんな 中空に居た
光の一切さしこまぬ場所に行こうとも
思い出すことが辛くとも
思い出しておくれ

選ばれた晴れの日の今、君は
空に舞い上がる







「ソラに まいあがる 」

けばぶけばぶ ししかばぶー
きんきら やいばで 削ぎ落とせ
火のこがあがるぞ煙の匂い

しからば乗ろう幌馬車隊
腕にやけどの大男
ぎんぎら アルミにウリムに肉をのせ
知らない大地を 喰っちまえ
ほいきた 焼きたて喰っちまえ
けばぶけばぶ ししかばぶー
両手は 肉汁で べたべただ

足を かきならせ 
うまいぞうまい ししかばぶー
ベンチでつたわる ともだちのおしりのリズム
めちゃくちゃ気合入った 足音おんがく


自由詩 おおぞらに <二篇のみの詩集> Copyright るるりら 2016-05-07 10:03:08
notebook Home 戻る  過去 未来