風の夜に
蒼木りん

窓は

カーテンをあけたまま眠ります

そのために

角に家を建てたのだから


強く生きるために

すこし

ため息つきます


今日は

この唄をありがとう


明日の憂鬱も

いつか通り過ぎます

どんなときにも


自分である自分でいられるように

幸運の穏やかさの中で

誓う


時の経つまま

枯れてゆくことを恐れずに

負けないと唇を結ぶから

すこし

無口なのは赦して下さい


わたしにとって

そのひとつの言葉は

大切なんです


だから

いまは

この木の枝の杖が

不意に折れないように


恐れなら

ただ

それだけを

寝際にそえて




未詩・独白 風の夜に Copyright 蒼木りん 2005-01-30 22:13:53
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