ばあちゃんへ
蒼木りん

ばあちゃん

ごめんなさい

1月27日は
あなたの命日でしたね

予想はしていたけれど
やはり
忘れていました

あなたの写真に
水と
ご飯と
花とを
手向けなければいけなかった

想い出したのは
たしか20日ごろ

わたしに
こころの余裕がなかったんですね


ばあちゃん

こころで祈っていいですか

あなたの冥福
西方浄土黄金の神仏の懐へ

やわらかい
あなたの手触りを
憶えている

ここにわたしがいること
届きますか

ときどき
弱いわたしがすがってしまうことを
ごめんなさい

明治 大正 昭和 平成
生き抜いて

お坊さんが言われたとおり
あなたはほんとうに宝でした

あなたのように母のように
乗り越えてゆければと
ゆかなければと思います

家の前の梅の木は
白くてちいさくて
あなたのようです


ばあちゃん

もうすぐ春がめぐって来ます






未詩・独白 ばあちゃんへ Copyright 蒼木りん 2005-01-30 20:53:48
notebook Home 戻る  過去 未来