よその猫
草野春心



  きみの手についていた指は
  たしかにきみの手についてはいたが
  なんだかきみのものじゃないみたいに
  肩におちた長い髪から 夕暮れの光をとりわけていた
  わかることも わからないことも よその猫に似ていた




自由詩 よその猫 Copyright 草野春心 2014-06-29 19:53:43
notebook Home 戻る  過去 未来