半旗
rabbitfighter

半旗を翻す火曜日の午後
誠意を見せたいのではなく
誠意を隠したい

高層ビルの切り立った角に視線を走らせると
やがて雲ひとつ無い青空に至る
一般的には青として知られるその色を
疑うことによって開かれる景色
そこで何を見た(疑問)
俺は穴を掘った(肛門)
タケコプター (ドラえもん)
ある瞬間に別の瞬間が重なるという瞬間のことと
ある輪郭に別の輪郭が重なるという感覚のことを
意識して 初めて 出会えたのだということが出来るような気がする
誰もが巡るから
巡り合うことが出来る
初めて俺の前で化粧を落とした君に
始めまして、と、言ったときの様な、幸せな気持ち

夜になってもう一度見てみると
半旗はすでに降ろされている
みさかいの無い悲しみのステンレススティールがむき出しのままで



自由詩 半旗 Copyright rabbitfighter 2014-03-12 02:29:48
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