遠い昔に聴いた雨の音
梅昆布茶


遠い昔に 悲しみの雨が降っていた

おいらは腹ペコの犬

遠い昔に捨てられた

あのいたいけないブチの仔犬が俺さ

母も知らず愛という言葉さえも憎んでいた

ただ雨に打たれていた


風に従わず気ままに生きてきた

孤独なやつさ


友達なんて要らない煩わしいだけだから

何も信じない自分さえも

だって僕はこの世の果てに立っているたった一人で


お為ごかしは要らないどうせ

クレイジーでデインジャラスなやつさ


夜空の遊星のように彷徨うだけ

あの夜の悲しみのように僕は地上にふりそそぐ雨


君たちは僕の名前を知らない

誰も僕をよばない

あの遠い昔に聴いた雨の音以外には


自由詩 遠い昔に聴いた雨の音 Copyright 梅昆布茶 2013-04-09 10:08:49
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