接吻
朝焼彩茜色

まっさらな光の空間でも 輝きたい

対極の色彩に支えられるのではなく

白の中でも 極める白さを放ちたい

特殊カメラでも拾えない 光 眩しさを
可能な限り 歯を喰いしばり
結び目まで 噛み付く 粘る
命ある限り 真っ白に燃える炎のように光りたい

 願望は眼球が物語る
 
 言葉なんて本当はいらない

 華の香りを手探りに 床の葉に眠る さなぎ

 言の葉を噛みしめながら 成長する 人も皆同じ

  眼球は急カーブを回り 地球をふちどる
  接吻を振りまく様に

   暗さ止む闇 闇喰い虫 さなぎ
   知らぬふりの 香り 苦しみの黒い華は
   本当は種すら 存在しない

 願望は癌を去らす 黒い華の

 ショットガンなんて威力ではない

 言うまでもない 言葉はいらない

 ただ華の香りを手探りに 潜りぬける スルーなしに

 背負わされた 認められた命を

   気安く死ぬな
      死なせない

真っ白な空間でも 輝ければ

白の中でも極める白さを 放てれば

 助けられるだろうか

光をあたえたい
  あたえる以前に

真っ白な空間でも 輝きたい

白の中でも極める白さを 放ちたい

 言葉なんて本当はいらない

  願望は眼球が物語る
  眼球は弧を描がく様に

  地球に接吻する

  血走った眼球は 体全体が

  泣いているのも 気づかず

  地球に接吻する


自由詩 接吻 Copyright 朝焼彩茜色 2012-04-20 22:08:22
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