なぐり逝き
木屋 亞万

汽車を待つ君の横 下僕は
視線を気にしてる
期待はずれと君が言ってる
調教できるブスはこれが最後ねと
さみしそうに君がつぶやく
なぐり逝きも蹴る時お尻
ふざけすぎた季節のあとで
今春が来て君がきらいになった
去年よりずっときらいになった

動き始めた汽車の窓に顔をつけて
君は何か言おうとしている
君の唇がぶたやろうと動くことが
こわくて下を向いてた
MになればドSな君も
鬼畜になると気づかないまま
今春が来て君がきらいになった
去年よりずっときらいになった

君が去ったホームに残り
落ちては解ける雪を見ていた
今春が来て君がきらいになった
去年よりずっときらいになった


自由詩 なぐり逝き Copyright 木屋 亞万 2011-10-23 18:57:19
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