えびフライ
みい

おもいだす
ねえ、
きのう
何食べたっけ

わたしは吐きだしてそのまま、
そっくりおもいだす
小麦粉、パン粉、たまご、えび、

あんたさては、えびフライやな、って言うと
ピンポーン、となりひびく
わたしのあたまなのに
おにいちゃんは
おまえやっぱり、あほか
と言って

そんなはなし、あるかばーかと
言う



わたしの
あるんだもん、おにいちゃんのばかー!で
せかいはゆれ
信じてくれないんならわたし、しぬからね!で
きのうのえびが
しんだ



わたしはおこっているので、あるくたんび、
どす、どす、どす、どす、というし
おにいちゃんはそれを
おまえ太ったんちゃう、で
かたして
もっとおこるわたしは
地球に火をふいて

サイレンがなる
家がもえる
木ももえる
消防車ももえて、
もう
だれもたすけてくれない



おおげさやねん、おまえは!
おにいちゃんもついにきれて、


ついにグリコで
決着を
つけようと
わたしたちは
へんなステップで
地球をこわす



ごはんよー!
おかあさんのあいずで食卓につき


きのうのえびはもう
しんだ
ことにきづく、
わたし
ないて
ないて
なきながら

おいしかったからまたつくってね、
と言う


さっき吐きだした粉が
のどにのこっていて
こほんこほん、せきこむ

おにいちゃんが
わたしの背中をさすると
ごほ!と
のどにのこっていた粉が
食卓いっぱいにぱーっと、
ばらまかれて


そんなはなし、あるかばーか!


おにいちゃんはまた
言う




未詩・独白 えびフライ Copyright みい 2004-11-12 10:27:41
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