とろり 練乳だけが粒の奥の事情を知っていた
ある種はここは甘すぎていつのまにか自分が居なくなると言っていたし
またある種は女の子の風邪を治そうと熱ばかり飲んだ
なのにあたしはそれをグラスの中に落 ....
真夜中にちっちゃいうたを湯舟でうたうと
ゆげでぜんぶなくなってしまうから
今日はうたわなかった
半分になってしまったペディキュアは
女であることを忘れさせてはくれないのに
どうしてもう半分を ....
おもいだす
ねえ、
きのう
何食べたっけ

わたしは吐きだしてそのまま、
そっくりおもいだす
小麦粉、パン粉、たまご、えび、

あんたさては、えびフライやな、って言うと
ピンポーン ....
おはよう、

立ち止まれるのは
げたばこだけ

あなたは、寒さには気づかない
わたしの
手が赤いのはしあわせだからです

髪が、さっきからおりてきて
邪魔をします



 ....
からだじゅうのざわざわ、いっこいっこ
追っかけて 今日は、晴れているの、
太陽がおっこちていてよかった、ぽっかりと
あおぞら。追っかけても、追っかけてもどれにも追いつけない、
でいる わたしは ....
1. 父

自分で名前をつけたくせに
なんで
わたしの名前も
呼べないの
笑いながら尋ねると父は
つられて笑うのです
真剣に

それから、突然
他人でさえ覚えているのに
と言っ ....
とうといのです
ぽかぽか日和だねえ、と
ぱたんぱたんと洗濯物を干し
ついでによいしょ と
お布団をはこぶ

あのとき
わたしにお布団は大きすぎたのです
お母さんの大きな手で
運ばれて ....
鏡にそっと、右手を、ついて
じいと覗き込む、あたしの顔
左、右、あたしにふたつ、目、目
やさしいことがたくさんつまった左目が
いけないことを見下ろして、目、目
それよりもほんの少しだけ下にあ ....
トレーのすみっこにたまった水を
ひょい、とつまんでそれ
愛だ なんて

あたしはいくつ細胞を集めても
1にも満たないのに


キスはいつも
練習だ
別のところであたしたちが
同時 ....
どの鏡見くらべっこしたって
ふたり、どれにもあてはまらずに、
これは?これは?と いっぱいの次、持ち出した

あたしの持ってきたの、ハートの鏡
違和感のこと
さいしょに言いだしたの
あた ....
おばあちゃんがわらっている
黒豆があんまりにもふっくらしていて
それはね、圧力鍋で炊いたのよって
たねあかしをしてしまうのが惜しいくらいに
私の魔法であると思わせたかったの


私は去年 ....
9月11日
学校帰りの地下鉄はいつも
ぎゅうぎゅうでみんな疲れてて きらいだ
でもそれが今日は少しやわらかな
そう、土曜日
休日の人もいるのだ
休日の人も



真実子ちゃん
こ ....
ぐらまらあす☆にあこがれてあたし
上京するゆめをみて、でも
起きたら痩せちゃってたー
こうゆうのもうちょっとやわ、
かみさま。


きみには哲学がいっぱいで
こんなうすっぺらなあたしの ....
おにいさん。いくらそばでも遠いねえ 死にたいひとりをわけあう無言


お茶を出してはありがとう、なんて膿んでるわたしだけ日々のモノクロ


つまるわたし風がふいても音ばかりの海今日も匂うこ ....
あなたののどからすくう
しぬほど、をていねいに並べて
かみ砕いていくたんびに
せかいに
しぬほど、がふえる
それ
また並べて
いっぱいにまみれながらの
しねないって、
リアルね

 ....
なにもできない夜でした
膨大な量、足りなくなって 急に
大きく。大きく、吸い込むのです
膨張する一方で 血管に指先からの、キス
ぶうわ、からだ中をめぐる網 ひとえに
とじこめられるわたし、が ....
からだが どうん、まばたきしたときの
あのせかいが まっぷたつ から、ゆうぐれて
頭から 地球の中心に ぐん、と押されると
わたし、いつも きまって あやまってしまう
ごめんなさい、ごめんなさ ....
なんか
ごみばこにいっぱいだよ
これ、
ティッシュ


でも、か だから、か
さっきから、ねえ
手も
つながないのねえ


もしかして
これって
きみなりの
誠意

 ....
おとうとの写真
って
いつも
いまいくつだろ、とおもう


ろうそくに
火をつけて
手をあわせて
いまいくつなの、と聞くと


それよりも
ねえちゃん、はだかだよと言う

 ....
きみの部屋
わたし
ここで死んだらいい
ふたりで
いっしょうけんめい呼吸をして
いっぱいの
二酸化炭素へ
ほうむられるように

酸素なんか、
なくったって
生きられる
せかいへ ....
世界は
なぞるだけではっきりしてしまうから

血管に
そって、なぞるでしょ
きみのこと


わたしたちのあいだって
からんころんとか
てびょうしとか
あるいは
いえーいとか
 ....
1. プラス 1

足りないの、1
あたし
レンタルしたビデオだって絶対に
返すのは次の日
でしょ

生理の終わった次の日
きみが
セックスを求めたとして
まだ終わってないこと
 ....
ほら、
いともかんたんに
あなたは
左手のくすり指を

さしだして

わたしは
それを
いのち のように
噛んでいる

あなたは
まるで
あいしてる の延長
みたい

 ....
あたしのこと
なぐり書きして
ひたいには0、
あとは
力いっぱいで
でも
しんけんに

体中の
ぐちゃぐちゃ、の
なかみは
黒 だった

HBとか
ほくろとか
まばたき  ....
しようよ、って
いって どうぶつみたい
なんでもライオンみたいに
がおう!
おおきなくちをあけて
たべる
きもちいいねえ
ひきちぎるか
ひきちぎらないかくらいのちからで

はだかで ....
帰りの地下鉄は
あたしのおっぱいを想う
一生懸命に急ブレーキをかけたり
できるだけからだを揺らすのに
おっぱい、日に日にとけていて
今日もきみの相手はできない

満員電車は酸素がすくなく ....
いちばん最初にその音を聞いたのは
体育の時間
運動場のまんなかで
野球をしてるみんなにまざって
ちっちゃい歌をうたった
こんな歌、誰にも聞こえないよーって
言うみたいに ほら
誰かがホー ....
あなたを駅まで送る途中
あまりに寒すぎて
顔をあげて夜の色をのぞいて
ふうわ と白い息を吐く
さっき飲み込んだあなたのこども
寒い夜の空の中へ、それきり
あたしのこどもにはならなかったの
 ....

ベッドにうつぶせになって
すうっと体がのびた
魚になった気分
黒い海を
すうーっと泳いでるような気がしてたけど本当は
まな板の上で
最後のお願いをする
まず頭を切りはなすために
 ....
みんな かみさまほとけさま、って
一気にどうしてふたりもすごい人をよぶの
困ったら頼っているけど
あたしは何をしてあげれるんだろ
そう思うとお願いができなくなった
日本人のばか、あたしのばか ....
みい(62)
タイトル カテゴリ Point 日付
いちご未詩・独白6*04/11/21 23:03
まんなかにおわり自由詩9*04/11/14 19:45
えびフライ未詩・独白10*04/11/12 10:27
この子はわたしの自由詩6*04/11/9 0:13
アイ・アム・レイト自由詩5*04/11/6 1:06
わたし、という自由詩7*04/9/30 2:34
おひさま病自由詩4*04/9/26 19:44
アリス自由詩3*04/9/23 20:18
大事に似非る呼吸の未詩・独白7*04/9/22 21:06
ふたごっこ自由詩3*04/9/21 21:15
黒豆自由詩7*04/9/21 9:45
癖、焼いてまた、自由詩10*04/9/12 2:30
B級であることのしあわせがちらついて、変やあね。未詩・独白6*04/9/9 15:36
コインランドリー短歌5*04/9/7 23:02
クラシック未詩・独白8*04/9/5 0:05
アラベスク自由詩9*04/8/21 20:58
ごらん、ゆうぐれる自由詩68*04/8/16 20:12
ゆるり未詩・独白10*04/8/16 0:17
はしょる、はやさ未詩・独白47*04/8/15 1:26
おもかげ自由詩8*04/8/13 22:05
早口未詩・独白4*04/3/16 20:09
ハッピイ・バースデイ未詩・独白7*04/3/13 0:03
咀嚼未詩・独白12*04/2/10 22:51
いちばんはじめに消えてしまいたい未詩・独白5*04/1/1 21:24
ライオン・クリスマス未詩・独白6*03/12/25 20:07
メリィ・クリスマス未詩・独白7*03/12/22 21:11
とろうる自由詩3*03/12/17 21:36
明るい月が出ていた未詩・独白3*03/12/16 23:58
電気を消して未詩・独白13*03/12/14 14:54
ぼくは、未詩・独白5*03/12/12 19:23

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