春風ときみの匂いがYシャツに はじけてはぜた朝です (おはよ。)
明け方の郵便受けでぼくを待つ群青の文字「What can I do?」
便利という言葉を上手く飲み込めない、わたしの頭は明日捨てよう
くちびるに人差し指で塗る言葉 「朝、ペンギンがとんでいたのよ」
「おまえって最低だよな」と吐き捨てて わたしを抱いてるきみの眼差し
宇宙一 さみしい音は果てしなく続く電話のコール音です。
塵一つ落ちてはいないこの部屋の 隅で息づくないものねだり
ムーミンの鼻から下を撫でながら優しいことばで喧嘩しようよ。
Tシャツの裾、滑り込む指の熱。遠くの町でサイレンが鳴る。
流星が屋根をかすめて燃える頃 きみは遠くの海で哭く人
公園のいちばん低い鉄棒に麦わら帽子を置いていく夜
いつまでも夢を振り撒く飛行機の しっぽみたいなキスでさよなら。
(世の中で726番目くらいにしあわせだったらいいな)