かーにばる
あぐり



お互いの手首に傷をつけあって きみより深い線がしあわせ。


剃刀をあてる瞬間、瞳孔が はじけそうなきみが大好き


誰よりもやさしいきみが溶く赤は 酸素に触れてよごれていくだけ


血まみれのからだを夜風で洗ってるぼくらを見上げる猫の目の色


何百回刺しても死なない夜だから あいしあうしかない僕らです。







短歌 かーにばる Copyright あぐり 2010-05-19 23:46:42
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