ゆめ
木屋 亞万

にんげんはどんどん美しくなっていく
美しいにんげんが美しいにんげんとけっこんして
より美しいにんげんをうみだす
あまり美しくなかったにんげんも
美しいにんげんとまざりあううちに美しくなる
美しいひとたちはどんどんふえていく
たくさんの美しいにんげんが
このちきゅうをうめつくしていく
すみわたるあおぞらのした
ふかいふかいもりのなか
とおくあさいうみのそこ
美しいにんげんがわらう
いきのこっていくにんげんはみな美しい
いまあなたがそうおもえなくても
もっとたくさんのときがたてば
あなたもこころから美しいとおもえるにんげんばかりになる
にんげんはみなやわらかいのだ
しろくくろくきいろくかがやいているのだ
ひのなかでみずのなかでつちのなかで
そしてひかりのなかを
きょうもにこにこしながらあるいている
美しいかみをかぜになびかせて
いいかおりをただよわせながら
美しいかげをひきつれていく
にんげんはすこしずつ美しさをみにつけて
どんどん美しくなっていく


自由詩 ゆめ Copyright 木屋 亞万 2010-04-30 01:03:28
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