方々(空の眺め方)
クローバー

箱の中では穏やかに背骨が、軋んでいる。
ステップが、蔓延っている。
数えなければ
白い靴を。

方々には、神が住み
中央にも上にも名前が、織られている。

知らぬ。
収集家は言う。
言葉を
人を
心を
生まれを。

何臆年かしらない
昔の星の光が
今見えている星の光だとして
今、
その星が、
存在することを
無邪気に信じていられるだろうか。
見ているのは
何臆年も昔に放たれた光。
だと、いうのに。

さ、て、と。

方々の神は
定位置に着く
いかんともしがたい広さに
少しうんざりしながら。

おかえりは、あちらです。

そう言われるのを
ほんの少し、期待して。


自由詩 方々(空の眺め方) Copyright クローバー 2010-03-01 22:07:20
notebook Home 戻る  過去 未来