僕らはたまに
クローバー

ゆうえんちと呼ばれる公園で
片足だけ長靴でいるような、心細ささ
少年、と、声をかければ
それが、少年だったのかも曖昧になる

雨の夜、街灯の下、秒針のない時計
錆びついたトタン、くすぐりのような失敗
小箱に入れたそれらのもの
僕らはたまに、眺めたくなる

誰だったのかも曖昧なのに
ポケットの中身は、だいたいわかる
もう片方の長靴は、半分、砂に埋まっている。


自由詩 僕らはたまに Copyright クローバー 2010-01-17 00:51:18
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