大事に似非る呼吸の
みい

トレーのすみっこにたまった水を
ひょい、とつまんでそれ
愛だ なんて

あたしはいくつ細胞を集めても
1にも満たないのに


キスはいつも
練習だ
別のところであたしたちが
同時にすくわれるための


あなたはあたしのまぶたのふちを
舌ですくって
くしゃくしゃにしてあげる、と言う
五感が
ぎりぎりまで溶けだして
しゃべるも黙るも、なんにもないせかいで
あたし
その時だけは確かに1で
あなたを
ちゃんと かどうか
でも、抱いてあげる

ちゃんと



すこしだけ死にたくなることって
なんだかとても
ぜいたく


って、
愛してると
言ってあげられないものはみんな
大事にほおり投げる

声にして


(不完全の)




あなたの癖を、何度も
確認して確認して
焼きつける
あたしたちもだれも関係のないせかいに
思いだす
練習、確認、練習、確認、練習、
しながら

ねえ
くりかえすことは呼吸ねえ、って
勘違ってたい







未詩・独白 大事に似非る呼吸の Copyright みい 2004-09-22 21:06:53
notebook Home 戻る  過去 未来