残像キス
あぐり

はじめてのキスはアルバムにも無くて それはそうだよ眼を瞑ってた


心拍数増える毎に散らばって さようならを拾い集める


あらかじめ用意していた幼児性 あなたはきっとキスしたくなる


もういいのほっといてよだいきらい レモンキャンディ瞳が揺れる


感じてるきみへの愛しさなんてのは 固有名詞の無いさみしさだ


真夜中のディスプレイには「好きだよ」と 光に殺られて枕が濡れる


短歌すら詠めないみたいと嘆いたら 「あいしてる」は五文字だと君







短歌 残像キス Copyright あぐり 2009-09-25 23:24:05
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