いままでありがとう

おとうさんに言った真昼に
わたしの咽を埋めていた錠剤の苦さは
冬の海のように痛かった

泣かないで、いこうって
そう決めて勝手に決めて自分で決めて
眼を閉じて大 ....
君と私の中に間に
まるで夜間工事みたいに赤く点滅しながら
散らかる多すぎた思い出につまずいては
何処にも行けない(もしくは片道通行の)この閉塞感を愛して
触れられない、嗚呼また今日は綺麗な、雨に柔らか ....
きみのことだけをかんがえていたら
くるしかった
いたかった
こわかった
いろんなひとにこいをしたら
愛だってなんだって
ぜんぶフラット
うすまった感情全部に名前を棄てさせて
ただ埋まっ ....
{引用=

はんでいるさいちゅう
わたし、どうしてもとめているのかしらっておもった
おなかがすくからって
はんでいるさいちゅう
ねぇどうしてこんなにもあごをうごかさなきゃいけないのかしらっ ....
寂しさを違う誰かで埋めるなら きみってわたしのなんなんだろう


つまらないメールの返事に白けては アドレス帳から消すか迷う


疲れてる?そうなのだったらそう言って 無機質な文字、色もつけずに


 ....
屋上で風をみていた君とわたしの背中には羽が生えない
望んでいないところに種は蒔かれない
潤いなどない足の付け根にいつも息を吐き出す他人には
顔がないものだから頭のなかで君の眉間のしわを貼り付けて ....
「七日間、一人で夜を過ごすなんて。やだよ、きみの指を食べたい」


「言われても、無理は無理なの。ごめんなさい。爪はちゃんと切っておくから」


「謝ってほしいわけじゃないんだよ。もう文字も声もおなか ....
{引用=翠の眼をした少女が
ふぅわり ふぅわり

信号待ちの交差点で空を昇っていくのをみた
だからたぶん、明日は雨が降るに違いないのだ
今は心が浮き立つような白けた曇り空から
じぃっ
 ....
冷えていく
必死で確かめる手の感触は
歩けば歩くほど不快なものになるのに
決まって早足でわたしは向かい
同じ歩数
同じスピード
同じ肩の強ばり
同じ白蛇の悪寒

噛み締めた歯が痛い
一時間前には笑って ....
夜中のうちに
鍋の底で腐っていくとろけた大根が
少しでも悲鳴をあげてくれれば
わたしはすぐに火を点けて救いだしてやれるよ

*

流れる景色を見つめている
次々と集まり出すこの電車内の人、ひと、ひ、 ....
金縛りにあったという夢をみた
金縛りにあったという/それは現実かもしれないが
誰が夢と今を切り離しているか、と問えば
それはおそらく(やっぱり)私の剃刀なのです

感じてる 重み
動かない ....
腫れ上がるまぶたをつつけば海がくる きみの愛した色は群青


絹色の裸足をさらう波音は ぼくらの意味さえ落ち着かなくする


「殺してよ」笑うきみの眩しさに 入道雲、雷を呼べ


紅 ....
はじめてのキスはアルバムにも無くて それはそうだよ眼を瞑ってた


心拍数増える毎に散らばって さようならを拾い集める


あらかじめ用意していた幼児性 あなたはきっとキスしたくなる


もういいのほ ....
視力が0の後に小数点、また0
もう検査もしてもらえないぐらいの不良品ですので
眠る前(消灯)、
手を空中へ伸ばしてみたらもうなんにもなぁんにも見えなかった

ゆ、指がないよ
手首も/白い何か
凡庸な棒 ....
爪を噛んでいる
きらいなむらさきいろの風が足元に巣食う、ね
お風呂に入れないよ
早く帰ってきてよ
(ずぅっと。ずぅっと。待っているのなんて。)
 言えない

かしづいて
すいとればいい
わたしの夢なん ....
くるくるとないている
あなたの腕のやらかさに、思い出しては歯をたて
感情的なももいろの水をじわりと染ませてみるのが
ぼく、どうにもすきみたい(あいしてる。。)

からかわれなくなった ....
ハ。ロー。意識。意思。を。保って、いる?消え、た。流れ。製氷器、に。製氷器、を。埋め、尽くして。て。分断、される。雫。1つ。もう流れではない。固まり。塊。塊と、いう字。は。どうして。魂、と、似 .... ハ、ロー。ハ、ロー。現在、は午前1時。僕の心の灰の水の心は、相も変わらず流れ続けている。目は慣れた。白蛇、だけを、認識していた目、に。90度曲がった部屋、の様子が浮かび上がってくる。背中の他所 .... ハロー。ハロー。現在は午前0時。製氷器の夜の始まり。僕の心の灰色に濁る部分が、とろとろと、どろどろと、流れ出していきます。うつぶせ。あおむけ。寝がえり。どうしたって零れていきます。ハロー。ハロ .... 酒で意識が蕩けていく瞬間
わたしが何を想うかは知らない(誰も知らない)
男友達の顎の下の陰であったり
女友達の腕の白さであったり
簡単には片付かない酔うままの気分で
わたしはよるをはかりもし ....
おこってほしいの
ねぇはやく
わたしのぜーんぶひていしちゃって
しかって よ
かんぺきななにかをもとめすぎてるあなたに
おこられたい の
それからあたまをなでて(いいこいいこ)
いますぐ ....
誠実な優しい彼です
わたしの手を握り/髪を柔らかく撫で
せいじつなやさしいかれです

(こどもはふたりほしいな)

一週間前に付き合い始めたばかりでわたしたちはまだ十九歳
年齢に逃げるわ ....
二週間に一度
電車に揺られ
ヘッドフォンで耳を塞いでもうなんにも余計な物は聞かないように

通い慣れた踏切/目的地以外は何もわからない駅/ひゃくにじゅうえんで三時間珈琲

先生はどうですか ....
帰ります。
否、もう今すぐに。

もどれないなんていうんだったらぼくはすぐにかえってみせるさ/とんで/いますぐに

きみのやさしさは静か過ぎるので
わざと大きな音で噛み砕いてやった錠剤の色は白
そこは ....
浴室で三角座り
シャワーに打たれ続けながら
冷蔵庫からとりだしたばかりの水を
ごくごく ごくごく
やむことなく飲み続けている
目を閉じることなく
一心に濡れながら
渇きを潤しては放出し
このままこのま ....
アイデンティティの喪失なんて言うほど大仰なもんではないにしろ
僕はやっぱり珈琲を美味しく飲もうと思って駅前に行く

アザミが何本か生えている筈の丘は
見事に草が刈り取られていて
アザ ....
おかあさんがわたしをうんだので
わたしはおねえちゃんをうんで
おねえちゃんがまっさらなわたしをうんだらいいな
単細胞生物みたいに生きられるわたしを
おねえちゃんにうんでほしいんだ

わたし ....
のうぜんかつらの涼しげな顔に
もっと朱を塗りたくりたい
あなただってもっと
生々しくなれるんじゃないの顔の無い恋人

愛してると愛してないの中間を掬い上げてぼくに降り注いでください
誰だっ ....
唇に触れ
歯を撫で
咽を滑り
丁寧に体の線を通る水の清らかさより哀しく
わたしの隙間を見せつける夜の光に
世界中そこかしこ全てへと
わたしの居場所を散りばめたく(囁き教えたく)なる衝動ひと ....
わたしの持つ薬はどれも白いから
毎晩飲む度にわたしは呆けていく
(わたしがその日あかくてもみどりでも幸福なきいろでも)
あまり仲がよろしくない為に
ねむりを思い出すのに2、3時間を要してしまう ....
あぐり(150)
タイトル カテゴリ Point 日付
反射光自由詩4*09/10/20 22:17
Je te veux自由詩2*09/10/18 10:46
フラット自由詩4*09/10/12 19:38
いつだってもとめている自由詩3*09/10/12 18:45
偏愛メランコリー短歌3*09/10/8 0:00
名前を教えてあげる自由詩4*09/10/7 22:02
初恋スノードーム短歌1*09/10/6 17:50
わたしが消化していく筈の明日は自由詩5*09/10/4 11:20
名前を思い出して自由詩6*09/9/29 18:11
悲鳴の周波数をあわせて自由詩7*09/9/29 18:09
縛られる自由詩3*09/9/28 23:26
晩夏シンドローム短歌4*09/9/26 20:26
残像キス短歌5*09/9/25 23:24
消えてしまうからあなたに訊きたい自由詩7*09/9/23 16:11
風、ぬるさ自由詩4*09/9/22 23:12
これはもうつみにひとしいの自由詩4*09/9/20 14:31
製氷器。午前2時。自由詩2*09/9/19 18:16
製氷器。午前1時。自由詩1*09/9/19 18:11
製氷器。午前0時。自由詩3*09/9/18 21:35
酔えもせず自由詩5*09/9/17 22:31
おこられたいの。自由詩4*09/9/17 22:05
わたしの彼はやさしすぎる自由詩0*09/9/16 19:35
おくすりはあなたにひつようだろう自由詩8*09/9/13 21:20
きみはなんにもしらない自由詩4*09/9/13 13:41
浴室にて夢みる、水溶性自由詩6*09/9/12 13:25
人差し指の肯定自由詩2*09/9/11 23:44
まっさらなほどの欠如を自由詩9*09/9/11 21:52
降り注げ自由詩3*09/9/10 21:54
こうとうなことば自由詩3*09/9/9 23:15
眠る為の色はなにいろだろうか自由詩5*09/9/9 22:17

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