ゆきむし
りゅうのあくび
つよいびるかぜを
さけながら
まちのきっさてんにはいる
ぶれんどこーひーに
くりーむを
とかしこんで
そそぎこむとちゅう
ふたりになって
はなしていた
おんなともだちの
けいたいでんわに
とおくゆきのふるまちから
めーるがとどく
さっぽろはいま
ゆきもようだよと
かのじょはつたえる
じゅうだいのころまで
すごしていたふるさとの
ゆきげしょうを
つたえていたにゅーすに
あたりいちめんがまっしろな
ししゅんきのけしきを
おもいだしながら
ゆきぐにでは
ゆきがふりしきるまえに
しろいこなゆきのような
むしがとぶよとはなしてみた
しっている?
とかのじょにきいた
しらなかったといっては
かのじょはへんじに
ことしもゆきむしは
とんでいる?と
みじかいめーるを
はるかとおくの
ゆきのふるまちへとおくる
ぶれんどこーひーを
のむほすころには
ゆきむしのしらせは
とうきょうにある
きっさてんの
ちいさなへやに
やってきた
かのじょは
ほほえみをまじえながら
とんでいるよ
というめっせーじを
みせてくれた
よぞらに
ふゆをつげる
ゆきむしたちは
ゆきのけっしょうが
てのひらに
ふれるように
しんしんとして
きえてゆく
こーひーかっぷのなかで
かきまぜられながら
なくなっていく
しろいくりーむの
しずくのきおくみたいに
くろいそらへと
しずかにとけていった
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