ミッケ
ねろ

「僕」は僕を数える
 時間は似合わないから
 僕は時間を着ていない
 僕を着る時は僕を数えないと
 ボタンの数を間違えてしまう

 さらに僕を数える時には
 少しずつ数えないと
「君」が同時に
 ひとりずつ死んでいって
 ひとり分ずつ小さくなってしまう

「靴」を履いているよひとり分
 とりあえず(片方だけとも言う)

 うみ には とおい から

 めだま が おち て きて

 ここ に おいで と てを ふるう

 (言い訳として勿論遠いものと
 遠くないもの、近いものを数え
 比べてみて心音がする時み
 たいになぞっている)

 (みんな水色の鯨みたいにわりと
 そっけなく自分の皮膚を見ている

 (海とか空とかそういうものになれる
 とか考えるまでに時間はかから
 なかった) 

「永遠」てきっとエゴン・シ−レ
 の絵みたいにやわらかい心地
 の中に冷たさが残るくらいの感情
 で許され続ける事なのかな

 て考えるとまるでおとぎばなし
 みたいだからおかしいね

 食欲は正しく持つべきだと思うよ

 (ワールズエンドは正しくないから
 紅茶を飲んで待ってはいれないよ)

 何か正しいことを決めないと
 僕には何も分からなくなってしまう
 
 それが僕を放棄するっていうことだよ
 
 それが君をも放棄する方法だって知ってた?
 
 カフスボタンのいうにはそういうこと
  
 (みんな結構簡単に許されてる)
 
 カフスボタンのいううそにはそういうこと
  
 信じちゃだめ

 (たたかわなくていいよは
  本当はたたかえっていう意味だった)

 今分かるのはそれが僕の為だっていうこと

 今分かるのは今なら分かることが多すぎるっていうこと
 
 靴でも食ってろ

 だめだってば

 (きいろい皮膚になって)

 
 昔の僕の想像ったらないんだ

 ワールドエンズだったらもっと良かったのかも分からない
  
 ゆびをかぞえるからすこし待ってて

 1週間と同じ数だけゆびがあったら
 うれしいのにな とか

 両手だと余るから とか  
 
 机に傷を付けない落書き

 (それらはもう見えなくなったもの
  普通の手、落書き、青い炎)



「ふるえ」僕は昨日も今日も毟って捨てた
    ふるえがとまらない  








    
    ふるえがとまらない
    ミッケ!
    ミッケ!
    ミッケ!
 何に見えるの?私の指
           僕の家においでよ

 (みんなは自分の匂いが
  花曇の日だという事を知らない)

 (みんなは水玉の鯨を愛している)

 ラヴ。 

 (終わらせようとしている時
  君の頬を舐めたた事がある、詩を)
 
 ラヴ。

 イコール冬眠

 (煙草吸ってると本当に
  死にたくなるんだってば)

 ラヴ。
 
 イコール死

 (みんなは本当に心を
  隠しているときがある)

 ラヴ。

 イコール詩
   
  本末転倒を本当にやったのは春だったんだ
 
 ラヴ。

  イコール・・・・・・

 (耳から音を吸収して吐き出して放り投げる
 素敵な地名はわからないままで放心している、と)
 精神科のお医者さんはがんばって
 書く、書く、そして輪を投げる

 (成る程あなた鬱がひどくていらっしゃる)
 
 鳴る程に。

「椅子」の上の学校は
 時間ごとに鐘が鳴る
 
 (勿論言い訳程度にラヴ
  を連用しすぎた罪において)


  
  







未詩・独白 ミッケ Copyright ねろ 2007-03-26 12:36:49
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