「 くつはいつもはだし。 」
PULL.







不確かな憂鬱が胸を撃つ。
交差点に逃げ場はない。
誰にもだ。






長靴を履いて雨の上を歩く、
いつもこうやって泣いているの。




通り過ぎた靴音は遅くて気持ちの分だけ湿って聴こえたよ。




退屈なのは誰の所為。
あいつの所為なら、
きっとあいつは靴擦れしてる。


あいつの靴を残して旅に出る。
行く先は誰もはだしも知らない。










くつはいつもはだし。
きゅうくつなのはあし。
すてられたのは、
はだしのあし。












           了。



短歌 「 くつはいつもはだし。 」 Copyright PULL. 2007-02-06 07:31:27
notebook Home 戻る  過去 未来