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波の音は

異国のことば

こどもたちが海に入ってゆく

カメラが海に潜り込む

水のなかは

ことばのない異国

それがえんえん繰り返されて

ぼくたちは眠るのだ

 ....
ひかり

ワイシャツが透き通る

暑い夏

湿気が熱を孕んでいる

だから

日向も日影も暑いのだ


でも未来がくれば

ひかりに熱がなくなって

湿気もなくなって ....
あくびをしたら

なみだがポロポロでてきた

いまごろあなたの

町ではどかんどかんと花火だろう

強がってみたけれど

ふたりで花火見上げたかった

たくさんの写真の

 ....
めまいがする

にじんでいる

なみだがとまらない

さけびたいのに

おれのせいなのに


こころなんて蟻さ

きよらで柔らかな生き物に

知らぬまに踏み潰されている
 ....
生きている

やさしいから

目につくことがある

傷つくことがある

こころが折れそうな

日々の機微を

吐き出したくて

みんなときどき意地悪になる

でも大丈夫 ....
夏の葉がそのままの

あめあがりのみどりに

あたたかく包まれながら

夜の遊歩道をたどる

いい匂い

みぎめのほうが

いい匂い

柔らかくしかさわれなかった

ぬ ....
寄せ集める

時間を

自然を

法則を

さざれ石

意外を

自然を

法則を

寄せ集める


苔のむすまで

緑におおわれるまで

森のうえから

さざれ石

山のうえから

緑におおわれるま ....
雲が夕暮れる

風の跡に色がついている

山の斜面にふたりがいる

ぶらんこを揺らすふたりがいる

幸福はここにもあるし

みらいにも

こんな夕景のようにあるだろう


僕はハッピーエンドな男だから ....
7時をすぎてもまだ明るい

その明るさは青色の明るさ


西のほうだけ白んでる

青色は綺麗によごされて

やがて藍色の夜になる


会えなくたってまだ好きだ

その好きと好きとの奥の奥


西のほう ....
死にたくないのは痛そうだから?

痛くなかったら死ぬの?

痛くても生きたいの?

からだもこころも

ぜんぶ弁慶の泣き所

だからけんかしないんだ

だから生きてゆけるんだ
 ....
声ってなんだろ

なぜ声がほしくなるんだろ

落ち着くつもりが

言葉がとまらなくなる


金のことばかり考えている

さっきまでのことに

執着してしまっている

お昼 ....
あした多分死なない

多分の確率は活断層みたいなもんだ

そこで地震が起こったことがないから

活断層じゃなくて

たんなる断層なんだというだけの確率だ

きょう訓練を受けてあらためて後悔した

俺は ....
雨が車窓をたたいています

だから明日そちらは雨でしょう

月曜の深い夜のさびしさに

ぼくは子供の頃を思い出します

てるてる坊主ゆれています

灰の心が雨にたたかれています
 ....
電磁波はタイムスリップしているという。

相殺されなかったクォークは未来から電磁波を引っ張ってきて調和しているのだ。

クロノスタシスとそれは似ている。

この原理をつかえばタイムマシンは ....
神様、仏様、ご先祖様、

ぼくは手を合わせて祈っていた。

目の前では先生が怒っていた。

神様、仏様、ご先祖様、

本当に手を合わせてぼくは祈った。

先生はいちにちにいちど烈し ....
肉体からでしか

たとえそれがおんなじことであっても

それぞれの肉体からでしか

ものごとは考えることが出来ないのだ


肉体とは

肉体そのもののことだ

環境のことだ
 ....
二ヶ月まえ東京に夜着いたときも

あたまが痛くて息も浅くて

目からは水がにじみ出ていて

限界なくらいしんどかったのだが


いま東京に向かっている

あのときとおんなじしんどさだ

なのに心はコン ....
傷ついていたんだ

うんと傷ついていたんだ

それを思い出したくないんだ

そうじゃない

つぎそうなったら

こわれてしまうのが分かるんだ

思い出せないみたいになって

ぼくは言葉をうしなっていた ....
ながい土手を

むこうは鉄橋

むこうはビル

風が吹きつける

風に飛ばされる

両腕を羽にして

ぼくは鳥になる

あなたも鳥になる

おーい

こっちこーい
 ....
悲しくて

からだじゅうの細胞が泣いている

でも涙はでていない

がんばってるからだろう

あいつもがんばってるからだろう

涙は細胞にまかせたから

ぼくは目のまえのことにがんばろう

呼吸もいち ....
幼稚園のとき

ぼくはまだ透明なまま

この世の不平等に

まるごと理不尽を感じていた

小学生のとき

ぼくはまだ型通りのまま

真実はひとつ、だと

冤罪を晴らすかのよ ....
成熟めざすやわらかな自由

繰り返すいのちの加速度

緑の効用を想うとき

かならず思い出すのは雅子さまのことだ

東宮御所のあの緑のなかで

それでも御病気がよくならない雅子さま ....
いっかい打って

それがどうなったのか

なんでそう打ったのか

ああすればよかった、

なんて思わないで

続けては打たずにおく

ゴールなんてないんだ

ああすればよか ....
急いだって

結局おなじくらいかかる

なのに急いでいる

それはこころで生きているから

みんなからだで考えているから

もっとあなたの

引き出しを増やしてゆこう

も ....
雨ニモ灼熱ニモ

寒イ風ニモ地震ニモ揺ラガナイ

ヒトニハ依存セズ

アア、ボクモソウナリタカッタンダア、

ヒトヘノ嫉妬ハソウ受ケ入レ

裏切リニハ同情デ対処シ

 ....
ビジネスホテルをでて散歩した

時間というもので測られるなにかに

街の喧騒や臭いが浄化されていた

腐るのも清まるのもおんなじことだ

資本主義と共産主義くらいおんなじことだ


いったい何者なんだ ....
さくらの野郎がまた真面目に

花など咲かせようと張り切っている

春だからあたりまえ

そんな野次にも負けないで

張り切ってふくらんでいる

あたりまえなんかない

あたりまえばかりだ

いろんな騙 ....
鼻かみすぎて

鼻血ながして

なみだの味は

黄砂くさくて

みなみの風は

極ぶとすぎて

同情ほしさに

写メを送って


抱きしめたい

長生きしてな
 ....
看取りは二晩続く。

その二晩が終われば二日お休み。そのあとは三日間通常の勤務。そしてまた看取りだった。

看取り二日目の日はいつも息子は老人ホームで遊んだ。

すっかり人気者だね、

 ....
息子は仮眠室で眠っている。

ぼくは杉下さんの容態をメモを録りながら聞いている。

今夜は杉下さんのおられる107号室がぼくの居場所だ。

居場所なんて言い方はおかしいのかも知れない。
 ....
夏美かをるさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(105)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
フランシス・アリス展にて- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1113-8-25
暑い夏- 吉岡ペペ ...自由詩1513-8-24
花火- 吉岡ペペ ...自由詩313-8-17
こころなんて蟻さ- 吉岡ペペ ...自由詩813-7-30
機微の唄- 吉岡ペペ ...自由詩1113-7-27
あめあがりのみどりに- 吉岡ペペ ...自由詩313-7-23
さざれ石- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...613-7-5
みらいの夕景- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...613-6-30
7時をすぎても- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...113-6-12
日傘をさして- 吉岡ペペ ...自由詩613-6-9
声ってなんだろ- 吉岡ペペ ...自由詩313-6-4
愛するひとへ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...513-5-29
明日そちらは- 吉岡ペペ ...自由詩813-5-29
最近の宇宙論- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...713-5-25
教室- 吉岡ペペ ...自由詩613-5-22
責任- 吉岡ペペ ...自由詩313-5-18
通った道- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...413-5-15
思い出せない- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...513-5-11
ながい土手- 吉岡ペペ ...自由詩213-5-8
がんばってる- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...813-5-4
まるごと- 吉岡ペペ ...自由詩313-5-2
緑の効用- 吉岡ペペ ...自由詩513-4-30
距離感の練習- 吉岡ペペ ...自由詩213-4-30
こころ- 吉岡ペペ ...自由詩213-4-27
ボクハ強インダ- 吉岡ペペ ...自由詩1213-3-26
散歩- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...513-3-23
さくらの野郎- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1113-3-20
抱きしめたい- 吉岡ペペ ...自由詩413-3-20
看取り(6)- 吉岡ペペ ...自由詩613-3-17
看取り(5)- 吉岡ペペ ...自由詩713-3-16

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