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雨はやわらかい線をともなって
ねむりを誘い
さそり座のアンタレスが輝くころには
夏らしい秋がおとずれている

今はししが野にかえり
地の上を歩く季節
かえるは家を守ることなく
足の吸盤　.... こんなに長く生きるつもりはなかった
こんなに長く荒廃した街を彷徨うつもりはなかった
ただ、高みに登りたくて
｛ルビ宙＝そら｝への階段を探していただけ
時間は無慈悲に流れ
すっかり年老いてしま　.... 羽がちぎれ
午後が見える
桃と乳の
濁りの音


近くにさわれぬ指の遠さ
水の層をつらぬく羽
大きな景から先に飛び去る
跡を跡に響かせたまま


午後の底の　.... けれど
明るいほうから暗いほうをみたのだった
逆からよくみえるということに気づきながら
ぼくたちは暗いほうを暗いねと言い
明るいほうから笑いながらみつめていたのだ
赤いひかりだけが１つ２つ３　.... 母へ

あなたに何がわかるんですか

強いあなたには必要のない行為かもしれない

言い返せるあなたには必要のない行為かもしれない

私は
あなたに感謝していないからこういうこ　.... 　
　
はがれていく。
ブランコに乗る。
千枚通しの先端が怖い。
パジャマ、
家族の。
さわやかな朝、
という一人きりの先制。
専制君主。
ルイ十四世。
掃除をする。
はがれて　.... かいすいのなかのつぶは
ひとつとしておぼれてはいない



小さな子供が、星の矢に射られ、
浜辺の町の大人が、
空を向いて祈り始めた、

(その間にも子供の胸は砕かれ、
背　.... 　数時間前に死んだ呪術師の膚から
　化粧が剥がれ落ちて生ッ白い足が出てくる。と、
　おれはかの女が化粧だったのではないかと思っている

　毛細血管ごと飛び出して皮膜はすべて用済みのようにドブ川　.... ｛引用＝
はりめぐらされた毛細血管をつたい、光の情報になって、
会いにくる恋人と抱き合う。瞳の都市、解読不能の地図
のなか、だれにも秘密の場所に隠れるから、いいってい
うまでぎゅっとしていて。　.... 数えましょうか？
野に
ひとつ、ふたつ、と
数えましょうか？
川に
いっぴき、にひき、と

数えましょうか？
道に
ひとり、ふたり、と

数えてほしいのでしょうか？
その存在証　.... 　　　樹木の幹を截ち割って
　　　樹木がうまれてくる

　　　ひとを截ち割って
　　　ひとがうまれてくるように

　　　　　　　　＊

　　　きょだいな
　　　ウ　.... 　あしたもし　　目が覚めなたなら
　この腕がなくなっていたらいい
　あなたばかりを覚える腕が
　憎らしい

　傷だらけのくせに
　健康なの　愛を知っている腕は
　白いだけのこの腕を
　.... きっと心の奥底で
何かが弾けた

ビッグバン

それはひとつの災害でした

まだ不確かな感情は
濃密で
情熱的で

少し偏った

不透明な愛でした



膨張してゆく　.... 愛という甘美な束縛に身をゆだねることで
ひとはみずからくるしみを選ぶのかもしれない

虚ろな自由よりは五感を満たす快楽が
存在の証となることを
本能的に知っているのかもしれない

国が侵　.... 垂直に聖なるものが地に倒され
狼の声を聴いている
流木がふちどる
真昼の路


終わりは来ない
そんな終わりが
もうひとつのはじまりまで
つづく


木の根元か　.... 　
　
都会のカラスが都会を飛ぶ
そして都会の彼女は
赤いハイヒールで
都会を軽やかに歩く
空が飛べないのはきっと
背中の羽が邪魔だから

そんな彼女は
首がない、ただそれだけで
　.... 僕は怒れる男である
岩のようになって僕は怒る
何に対して怒っているかっていって、
ぼくは、この世の不条理に対して、死を含む不幸に対して、
生きることの、喜びを奪う者に対してである
僕の命は、　.... ｛引用＝ぼくのこと、しってるの？
おぼえてて、くれてるの？



◇



ありがとうとごめんねのあいだのやさしさ。



◆



たいしたことなくても、ほ　.... 冬にすいかを食べたい
もうすいかしか食べられそうにないと言って
あなたを困らせた
今思うと
ロシアの童話にあるような
わがまま女じゃないか、あたし
あなたは
愛だというが
一抹の負い目　.... とりとめもない映像を眺めながら

皮を剥き縦に切った細長い人参を
齧る
何もつけずに齧る
美味しいかと尋ねられれば
ちょっと柿みたいで美味しいかなと言う

実際は齧る行為に動物的な快感　.... えもんかけ
とか
うばぐるま
とか
こうもりがさ
とか

セピア色の単語帳
めくれば
ノスタルジーが
幸福な可笑しみを
連れてくる

がまぐち
に
つけた
蛙の鈴みたい　.... 凍えたコンクリートに水が浮き出る
アンモニアのない小便みたいな臭いがする
剥がれた天井のボードの上に見える鉄骨は
もとの色が判らない位に錆びついている
おまえの死んだ理由は　.... 伸びすぎた陰毛は
ポコチンよりも
随分と長くなってしまい
何かの拍子に
パンツのなかで
ごちゃついた結果
皮が陰毛を巻き込んで
触手を閉じたイソギンチャクのようになり
勢い勇んで
用　.... 会社をたたむと決心して以来
もののたたみ方に注意するようになった
これまで自分でたたまなかった布団を
たたんでみたりするようになった
いつもはそこら辺に放り投げている
パンツや靴下もたた　.... 月を揺すりながら宇宙の
中空散歩の夜が落ちてきて　
ショートスカートをするり
とくぐりぬける箒星の尾っぽで
果てまで飛んで行けたらなと
思うのはなぜなんだろう
かすかに星の砂を
片手　.... お年寄りの入浴介助前に　
同僚のＵ君が着替えた後はいつも　
僕の下の引き出しが閉まらないまま　
脱いだ衣類が、もりあがっている　

引き出しを開けるたび　
骨が折れるが　
日頃の僕にも気　.... 風に
正義を負わせるな
風に
味方を尋ねるな


雨に
慈悲など求めるな
雨に
素顔を尋ねるな


真っすぐに立て
力の限り

言い訳の一切を
支えにかえて
　.... 湿った空気
それはイメージだけのもの
なのかもしれない
けれど好きなんだ

曇り空のもと
太陽を見失ったまま生きている
それでも十分すぎるくらい
明るいのが不思議で

どこから来る　.... 　
　
椅子に座ると
海が見える
水平線の向こうでは
犬が笑っている
知らない異国の言葉で

信号が変わり
スクランブル交差点が
背丈の違う人々で
溢れかえる
皆、舗装を痛めな　.... 異星人の女
ぼくより背が高い
コトバをしゃべる
ぼくを見て笑顔を作る
食事にさそう
女はよく食べる
ベッドに行く
ちゃんと乳房がある
触ると反応する
「チキュウジンニ
ニテイルワネ　....

インディアンサマーさんの自由詩おすすめリスト（164）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
家	- 中川達矢	自由詩	8*	12-5-5
蒼穹	- 無限上昇 ...	自由詩	7	12-5-5
ひかり＿へだたり	- 木立　悟	自由詩	3	12-5-5
おわかれ	- nm6	自由詩	10	12-5-4
自傷	- ジュリエ ...	自由詩	3*	12-5-4
はがれていく。	- たもつ	自由詩	2	12-5-4
砂浜の奥で	- 長押　新	自由詩	7*	12-5-4
推定無罪	- 鯉	自由詩	2	12-5-4
1,2,3d-display	- しもつき ...	自由詩	9	12-5-1
数を数える	- そらの珊 ...	自由詩	6*	12-5-1
千年樹	- 石川敬大	自由詩	13*	12-5-1
シガレット	- 霙小町	自由詩	4	12-5-1
ビッグバン宇宙論	- ちゃむ	自由詩	7	12-4-30
卒業	- 梅昆布茶	自由詩	13+	12-4-30
ふるえ＿ながれ	- 木立　悟	自由詩	5	12-4-30
首男（三）	- たもつ	自由詩	5	12-4-30
岩	- 杉原詠二 ...	自由詩	3*	12-4-30
やさしいきみのなか	- ゆうと	自由詩	3*	12-4-30
すいかにまつわるエトセトラ	- そらの珊 ...	自由詩	8*	12-4-29
ニンジンガスキー	- 灰泥軽茶	自由詩	13*	12-4-29
がまぐち	- そらの珊 ...	自由詩	7*	12-4-27
誰にも決められることじゃない	- ホロウ・ ...	自由詩	4+*	12-4-27
世界の果てに虹を掛けよう	- 花形新次	自由詩	2	12-4-26
会社をたたむ	- 壮佑	自由詩	39*	12-4-23
宇宙中空散歩の夜	- マーブル	自由詩	8	12-4-23
まなざし＿	- 服部　剛	自由詩	5	12-4-19
力の限り	- 千波 一� ...	自由詩	5*	12-4-18
曇り空の空気感	- ｋａｕｚ ...	自由詩	7*	12-4-15
水平線の犬	- たもつ	自由詩	10	12-4-15
未知の人	- 殿岡秀秋	自由詩	11+	12-4-15

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