すべてのおすすめ
かくれんぼしよう
いち にい さん しい
ごお ろく しち はち
きゅう じゅう 数えて
もういいかい
かくれる場所は
暗くて密かで奥深い
安全地帯
遊びを忘れて
神かくしの ....
旋律のない歌
死なない死刑
敵のいない戦争
死のない生
文字のない本
結審しない裁判
沈黙しかない議論
性行為のないポルノ
狂人のいない精神病棟
どれも ぼくに似ている
い ....
東京も雨曇り
ただでさえ
灰色の町並み
この街で
いちばん青くて寂しい
そんな場所に
母はいたのだろう
車椅子に乗った
聖人が入場していた
ぼ ....
いきあたりばったりに
集まった記憶のおもちゃ箱
きょうも両手で漁ってみるが
失せものばかりが鮮やかに
輝き失せぬ幻である
誰がもちこんだのか、モダンなデザイン 花札の
母の少女時代 ....
その粒、
手にする
流れぬように
逃れるように
すくいあげ
繋げた手のひら
躊躇いも
哀しさも
同じ場所に還そうよ。
僕たちの居る
まあ ....
人類にサヨナラを
人間にサヨナラを
世紀末も随分と過ぎて
今や、新たな世紀の初頭
無理して持っている物は
やがて捨てなければならないという定理によって
全ての希望は ....
誰もが知ってることなのだろうか
あ行が持ってる すべてを包み込むような優しさを
か行が持ってる 力強い歯切れのよさを
さ行が持ってる すがすがしい風のような静けさを
誰もが知ってること ....
すっかり きれいな
さっぱり わかれた
そのかお わたしは
みずべで ねそべり
きーんと きこえる
はてのね ふれたい
むりなの わかった
みんなが ないてて
わたしは わらった
し ....
薄汚い五日市街道沿いの喫茶店
張り付きの所在を確かめるように
室外と室内の温度差をなぞる
生き甲斐を忘れてしまうと
途端に人は年齢差を失うもので
将棋について熱く語り合う ....
死んでいる人と
眠っている人は
よく似ています
だから
不安になって
あなたの口もとに
耳を寄せてみるのです
かすかな
寝息がきこえると
ああ、生きていると
安らかに生きて ....
花よ
祈れ
花よ
癒せ
花よ
鎮めよ
花よ
救え
魂に
手向けられた
花よ
悲しみを
汝等が背負え
手向けられた
花よ
生き残ったものの
....
腹をすかせた人に
必要なのは
おにぎりであろう
一篇の詩など
あったところで
なんの役にも立たないのだ
心に空洞をもつ人に
必要なのは
一篇の詩であろう
おにぎりのように
それ ....
おかあさんは空からばらばらになって降ってくる
ぼくが呼ぶたびに、こたえてくれるのだった
地下深くにねむっていたまものの声が
その空に響くたびに
十五年という年月の短さと
まだ君は鉄道を降りて ....
人間を圧縮すると
すごく小さくなるんだよ
と聞かされたとき
彼女は宇宙を感じた
人間を材質に分解すると
10ドルにもならないと知ったとき
なぜか
アンドロメダのことを考えた
愛 ....
あなたの代わりに
泣きましょう
あなたの代わりに
苦しみましょう
あなたの代わりに
穢れましょう
あなたの代わりに
あなたにくるはずだった
災厄を
全て引きうけて
そう ....
ひとは執着から逃れられない
ひとは執着から逃れられる
執着を思わなければいいのだ
ひとつき後にはさくら花
いのちを賭けた尊い轍に
つらなる裸木が上を向く
ひ ....
あふれる愛は
居場所を探してしまう
ぼくはあなたに
依存していたのだ
酒やドラッグのように
愛はあふれてはならない
八分目が大切だ
最愛などあってはならな ....
あい変わらずぼくは
かなしみを知らなかったから
トーイチに会いにゴミ捨て場へ行った
夜中に網小屋まで降りて来て
悪さをする星どもなら知っとるがの
じゃが かなしみは知らん
カン女に ....
北京動物園で
落陽を背に見た
薄汚れた彼らではなく
黒はあくまでも黒く
白はあくまでも白い
日本製洗剤ニュービーズの
恐ろしいまでの洗浄力
もううんざりなんだ
僕はここにいるん ....
私達の望むものは
犯罪についての詩ではなく
犯罪としての詩である
私達の望むものは
悲劇としての戦争ではなく
祝祭として戦争である
私達の望むものは
不愉快なる善意ではなく
快 ....
もともと
とても
壊れやすいものだったのです
だから
壊れてしまっても
嘆かなくても
よいのです
この世に見える
すべてのカタチについている
蝶番が
壊れてしまっただけなのです ....
まず人間であって微笑んで
はたけを耕している
最後までたがやしている無心に
野良ぎがやぶれていたってかまわない
無心はかたちや定義をこえているから
そしてひとのは ....
さっきまでの雨が上がったようだ
雨の上がるように
ぼくも静かに死んでゆこうと思った
いまはなき
指揮者の合唱指導のエピソードを思い出していた
雨の上がるように静かに死 ....
わたしはもう本当に眠りたいんです。お母さん、あなたはまだ湿った布団で眠っていますか。えいえんを手放してしまいました。えいえんが狭すぎるから。血を流さなくても痛いのに血の流れる描写だけが流れていきます。 ....
死人達が世界に溢れ返って
世界は窒息しかかっていた
一つの花を踏み、虐げる事を
「人権」と心得た奴ばかり
俺の魂もやがては科学に解明され
自動記述の機械になるという有り様 ....
今日も何もない
残っているのは音楽だけだ
私の中に いつも 物は
立ちつくしていることの影にある
男の子で生まれて
....
『血と骨』で北野武が北村一輝の顔を焼くシーンが好き
....
東電さん
マスクを配ってあげなよ
半減期30年とか
風が吹くたび
骨や筋肉や甲状腺に居座るんだろ
ひとを不安にさせまいと
めんどくさいから
みんなマスクをして ....
傘のさき
アスファルト滑らすみたいな
さびしさ
青い空の
すぐよこに黒灰色の雲の群れ
超電磁砲
追いつけば
広がるのは
明るい不穏
冷たい雨
....
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