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東京も雨曇り
ただでさえ
灰色の町並み
この街で
いちばん青くて寂しい
そんな場所に
母はいたのだろう
車椅子に乗った
聖人が入場していた
ぼ ....
ひとは執着から逃れられない
ひとは執着から逃れられる
執着を思わなければいいのだ
ひとつき後にはさくら花
いのちを賭けた尊い轍に
つらなる裸木が上を向く
ひ ....
あふれる愛は
居場所を探してしまう
ぼくはあなたに
依存していたのだ
酒やドラッグのように
愛はあふれてはならない
八分目が大切だ
最愛などあってはならな ....
さっきまでの雨が上がったようだ
雨の上がるように
ぼくも静かに死んでゆこうと思った
いまはなき
指揮者の合唱指導のエピソードを思い出していた
雨の上がるように静かに死 ....
東電さん
マスクを配ってあげなよ
半減期30年とか
風が吹くたび
骨や筋肉や甲状腺に居座るんだろ
ひとを不安にさせまいと
めんどくさいから
みんなマスクをして ....
傘のさき
アスファルト滑らすみたいな
さびしさ
青い空の
すぐよこに黒灰色の雲の群れ
超電磁砲
追いつけば
広がるのは
明るい不穏
冷たい雨
....
2月も終わる
灰白色の曇り空
こころが痺れている
悲しくて
目や胸や膝が痺れている
青い空がある
それだって永遠じゃない
繰り返されている
だから生 ....
祈る
光が俺を通り過ぎていった
俺の祈りはあまりに浅くて
命をたぎらせても
感謝に沁みても
透明人間のままだった
喜びの笑み浮かべても
なんだか形だけだった
....
ガラスだった
熱ければ溶けて
寒ければ縮んだ
落とせば割れるし
転がせばすぐ傷がついた
でもガラスは
中学のときかさばるし重たかったから
よくわざと教科書 ....