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僕はたくさんの「なぜ」を
君の底に 沈めてきた

たくさんのことばが
僕から出て行ったきり
くらげのように
永いあいだ 漂っていた

海よ
君は思い出の中に
僕を沈めて
遠く 光 ....
本当に怒っているとき
誰にもそれを
気づかれたくない

本当に深く傷ついた時
誰にもそれを
知られたくない

本当に寂しいとき
誰にもそれを
見られたくない

だから
本当に ....
それは ふいにこみあげてきて
鳴り響く 主旋律となることはなく
深く沈み
日常の底に
寄り添うように流れて
かすかな音色をも
ひきたてる

だから
哀しみを抱いて生き続けることを
 ....
耳をすますと
遠くで 風が吠えている
近くで 何かきしんでいる
屋根
つらら
わたくしの骨

あおい湖の底に
沈んでいる蝋のような少女に
今夜も会いに行く
半透明の
永遠の
生 ....
今 この時に
私はあなたと同じ日暮れを
病んでいる

今 この時に
私はあなたと同じ孤独を
呼吸している

そしてもう二度と会うことはないあなたと
今まででいちばん
近いと感じてい ....
   晩秋

すでにざっくりと強剪定された太い枝の切り口を
寒空にさらす街路樹
いつも
心の底ではあてどなく遠いあしたを待ち侘びていた


   冬の雲

空一面に
狼の顔が ....
坂の上から街を見ました

街の向こうに 海を見ました。

海は細長く、曇り空の下に無言で横たわる

私が見ても

見なくても

風が吹いても

吹かなくても

 ....
僕は水色のグライダーではなく

鳥の中でも一番ありふれた
雀やカラスでもなくて

ひばりのように高く
カモメのように鮮やかに

はばたきたいと
願う

風に乗り
 ....
友が育てたバラの花びらを
ポプリというものにして
ひと壜 私にくれた

大きなガラスの広口壜にいっぱいに詰められた
枯れた花びら

乾いて 色も抜け落ちた
かさかさの花びらに
香りが ....
あれは一羽ずつ
てんでに吐くうた声でなく
呼んでいる
応えている
追い越しそうに
また遅れそうになりながら
それぞれ少しずつ
列を乱し
競うのでなく
追従でもなく
他者との距離を
 ....
水面だけを見たい
空が映る角度から

輝きの奥で
深い水脈に続く
泉のことを思いたい

底の浅さを見たくない

掻き混ぜられても
踏みつけられても
濁らない水が
湧き出ていると
 埃だらけのコンクリートに影を焦げつかせ、
立っているひとりぼっちの後ろ姿を見つける
のに君がずいぶん手間取ったのは、二歳の子
には高すぎる太い鉄柵がちょうど君の視界を
遮り、そこからコンクリ ....
たたみかける波のように
訪れる悲しいできごとを
わたしたちは
もう 不幸せとは呼べない

昼夜を問わず
ドアは開けられ
手渡される花束
拒むことはできず
両手いっぱいに受けとめながら ....
今日も待ち針を刺す
心の縁に
ずれないように
歪まないように
一針一針
ゆっくりと
ただまっすぐに縫いたいだけ
私の心の裏側に
注意深く
ちくりちくりと
針を刺す
明日は真っ直ぐ ....
ただのみきやさんのLucyさんおすすめリスト(434)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海よ- Lucy自由詩10*13-1-24
本当に怒っているとき- Lucy自由詩16*13-1-19
ウッドベースの響きのように- Lucy自由詩11*13-1-18
第四楽章- Lucy自由詩14*13-1-18
カモメの朝- Lucy自由詩11*13-1-17
晩秋・他- Lucy自由詩14*13-1-15
坂の上から- Lucy自由詩11*13-1-14
凧(カイト)- Lucy自由詩18*13-1-13
サシェ- Lucy自由詩5*13-1-12
渡り- Lucy自由詩9*13-1-10
水溜まり- Lucy自由詩5*13-1-10
動物園- Lucy自由詩19*13-1-9
ほほえみ- Lucy自由詩12*12-12-28
待ち針- Lucy自由詩21*12-12-17

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