なぜなんだろう
なんて答えのない
それぞれのひとのすることに
一喜一憂する自分もまた不思議
納得いかない
なんて当たり前なこと
秋の実またひとつおちた
身の程知らぬ柿は
まだ足 ....
月が欠けたら
雲におおわれて
まっくろな魚で
どこまでも
うみとそらの
境いを
今夜はなにと
呼べばいい
詩がこぼれたら
昨日につかまれて
おんなじ夜明けを
どこまで ....
さらさらと無限にかたちを変えてゆくもの
どくどくと体の中を対流するもの
ぼそぼそと語りかけるもの
ろうそくの科学で薔薇の庭園を飾る
スズメバチの襲撃を警戒しながら僕たちは生きている
....
ぜんぶまぶしい
生きているものは
小さなあたしの目でみた
だめなものという烙印が
枯れ葉のように落ちてゆく秋
善も悪も
おなじ船にのっている
地球という名の船に
浮かばせて ....
詩を書くことが
人の救いになればいい
そうはいかないのだとしても
そう 願っていた気がする
会社を辞めて
街の中で 何を求めて
歩いていくべきなのか だけど 僕は
わからなかった ....
白い馬が
眼をとじて横たわっている
柔らかな草の緑
露薫る朝につつまれ
あなたの夢の頁は
遠くからの風にはらり捲れる
はじまりから終わりまで ....
不安なのは
明日がわからないから
今が 苦しいから
みんなとおなじでないから
つきでていないから
月をみたか と君はきいた
毎日みていたのに
昨日はみなかった
ほらね 肝心 ....
お願い
天使の梯子は
夜には見えないもの
貴方を愛していたことを
忘れないで欲しいの
悲しみの遥か向こうに
優しさが見えるけど
涙の河を渡る時
岸辺で待っていて欲しい
お ....
夢みるために生きている
ひとは
かないそうもないといいながら
かなえたくてたまらない
うたうためにうまれたひとと
きくことにすぐれたひとは
空間をうまくシェアできる
かげをつれた ....
いつまでたっても電信柱のようにたっています
恋は百万遍すどうりしてほかの誰かをむすんでます
それでもけっこう嬉しかったりするのですが
もうちょっといい脇役にもなりたかったりして
ギ ....
私は転がる団子です
長い間
日のひかりを食べ
雨を食べ
風に包まれながら
何故かのぼりの坂道を
ごろごろのぼってきたのです
ごろごろ転がっているうちに
だんだん大きくな ....
時計は午前1時
もう駄目かも知れなかった
この仕事は 僕を
苦しめるだけ
遠くに稼働する
工場の光
この生き方を選んだ
僕がいた
星が瞬く静寂に、君と二人手を繋いで、
嘘の様な静寂に、君と二人眠りに落ちて、
暗闇の中で、僕が探してる星の思い出を。
混沌の中で、僕が探してる君の思い出を。
繋いだ手、離さずに、静かに ....
眠りたくない
明日がこわい
どうして人は
今日を越えないといけないの?
ずっとひとりぼっちで
眠ってきたけど
慣れないの あの頃から
言い争う声も
物音もきこえないのに
....
ひとは別にペンを持たなくても
そのひとだけの生は小説である
ひとは別に筆を持たなくても
そのひとだけの生は絵画である
それは確かに歳月の流れのなかで
忘れられてゆくものかも知れないけ ....
(無音)
ずっとずっと少女は旗を振っている。
なにを言わんとするのか
なにを伝えんとするのか
一切、わからないが
その表情は切実で、真剣そのもので
真っ黒い旗を必死 ....
アチッ
二日酔いの朝
朝靄に包まれた意識の森で
突然発火するのは
昨夜の記憶の欠片
アチッ
酔いにまかせて
自分のてのひらとあしうらに
醜く刻まれた皺を
語ってしまっ ....
雨降りの夜の街が黒かった
フロントガラスに霧吹きのような水滴
人間界を代表して愛されたこと
たぶん得意げで凛々しかった頃
ワイパーでいっぺんに消えてしまった
雨降りの街が ....
わからないという
隠れ蓑を着てあるく夜
足跡も影も連れず
ぼっちぶって
背中そらして
なんだった?って文字に
どきりとするメール
わけもなくつぶやく
ごめんなさいと
ちゃんと蓋をして
死が漏れてしまうから
雲を払わないで
詩が見えてしまうから
時間をしまった箱は青い。
(振り返る
)ここには何もない
ただ山がある海がある
血はながれている
(繰り返す
)ここには何もない
夜が閉じ空が明けたら
静かに眠るだけ
....
美しい指を
持つものがおりました
絶望の夜
静かに瞬く
光と光をつなげて
星座をつくりました
美しい指を
持つものがおりました
歓喜の朝
深く広がる
闇と闇をつなげて
瞳をつ ....
鳥の囀りが
風に乗り
詩になっていく
花の分身が
風に乗り
詩になっていく
雨の音符が
風に乗り
詩になっていく
ここで
みんなが
風を待つ
わたしの言葉も
風を ....
耳って鍵穴で
君がするりと入ってくる
なんにも言わずに
直に心にふれるから
こわくて
うれしくて
きっとだから泣くの
声って光りみたいな
音ってつかめない鎖
離れたら
もう思い ....
「愛してる」
簡単じゃないはずなのに
誰もが街なかでささやきあっている
君だけを
このひろい世界を
※
勘違いしてしまうのかな
束縛されたく無いはずなのに
相手 ....
少年だの少女だの初恋だの
丸みを帯びた言葉ばかり桐箱につめて
晴れた日の草原に座りこむキミ
ビニールシートも敷かず、地べたに
夕方には雨が降るって聞いてなかったかい ....
きみの瞳のなかに
空一杯の夜が煌めき
僕は君の胸のひとつから
柔らかな心だけを抜き取って
脆い息を吹きかけただけで
そっと元に戻したんだ
熱 ....
あいづちだけがほしいなんて
わがままを
きいてほしくて外にでる
春の風はやさしくて
そんな心をふくらます
君が元気でいればいい
ねがいをそっと風にのせ
君が私のいる場所に
いる ....
桜が咲いた
地上の星となり
桃色に輝いた
風に舞う花びらは
流れ星になる
底辺てね
どこだろね
もう あかんと
おもえるとき
上みても
そらがあり
下みても
自分しかみえん
両手のひら
覆いたいのは
あたしの顔や
だけど咲いているよ
....
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