すべてのおすすめ
吾が生に菫と名づけ風の歌
父さんと二歳のわたし春落ち葉
クリスマス酸素ボンベが足りません
牡丹鍋は花盛り
ポインセチアの紅が眼を突く
我が家のボケが蕾をつけた
寿司桶に百花繚乱
涙捨て生まれ変わるのクリスマス
葱鮪汁啜るふたりはもう他人
枯葉散る宇宙(そら)との約束のやうに
葛餅を土産に四条通りかな
人渡る綿毛が渡る交差点
秋には秋のバラが咲く
かたらいは満ちることなく月満ちて
人しれず録画の灯火浮かぶ夜
闇の闇の中にも闇のある
イキヅカイ犬の腹午後の怠惰のせ
....
交差するXYZ金魚玉
初夏の風くるりくるりとぶんまわし
「ばかやろう」私にゆける海文月
牛飼いが一人佇む天の河
山桜天狗の鼻はキスに邪魔
月夜かな
宴の後の
八重桜
高い空
花に 宴に
ホーホケキョ
三月の糸電話から恋の歌
散歩道
月に照らされ
夜桜よ
古書店に私の歌集四月馬鹿
夕暮れを追い越すように燕飛ぶ
たこ焼きや
冬の休日
ホフホフと
冬服の母を母とは気づかずに
古書店の百科事典や枯柳
黄落やフリージャズのジャムセッション
不知火やアトランティスの子守唄
目覚めれば肥溜めの中夏祭り
アルバムを荻吹き抜けて箸立つ日
秋気澄む空からの声アコーディオン
並木道落ち葉踏み踏み万年筆
名月をポテトチップで隠しけり
青田風赤いバイクに二人乗り
広すぎる青田のそばの墓地に猫
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11