すべてのおすすめ
ただ 紺 としか言いようのない色の
ベニヤのようなうすっぺらい壁面の上に
サビだらけのトタン屋根がふわりと乗っけられている
建物そのものが 甘く針金で結わえられて
地球の上に ふわりと ....
あなたの狂気に触れた時わたしは海の底へしずんでしまいたかった
あ、共鳴してる。
(そんな気がして)
熱くなるのに気づかれないうちに海の底へしずんでしまいたかった
(深海はつめたいわけではあ ....
この空を知っている
この空の青さを憶えてる
台風が洗っていったんだね
空の低いところを
いつもとは反対向きに走っていく雲たちがいる
空の高いところでは
動かないように見えていても
そ ....
「踊り続けることだよ」って、そう、いつぞやの懐かしいメッセージ
シンプルな言葉ほど確かに伝えるのは難しいものです
首を360度回転させて
まともに前を向いているみたいに見せるく ....
なんでもない休日の
中間点からおよそ50歩ほど
家に近づいたあたりで
やっぱり雨は降り出した
ありきたりの舗道を
無邪気に塗り潰していく雨粒
いつだって間が悪い僕は
もちろん傘な ....
青空ほどの巨大なレモンの上で愛が偽装される
午前二時の女よ
君の美しく透きとおった心臓でカッコウが啼く
むれる
あめの
おとが
ことばに
ちかく
、 、 、
おぼれ
なき
ぬれ
それはお ....
「玄関口の先で大きなムカデが踏み潰されて死んでいた 。醜いのですぐに埋めてやった。
」鉢を動かしたら出てきたので踏みつけて殺してやったのだと
母が言っていた。
久しぶりのお天気に布団 ....
立ち止まるのもありとは思うものの
夏らしさを感じる風の勢いに身を任せてみる
買い物帰りとかに立ち寄る近くの公園
このあたりは放射線とは多少なりとも無縁でいられるのか
小さな子供たちのにぎや ....
私の子供に生まれてきてくれて本当にありがとう
君の存在は私がここに生きた証となり
そして君は私のことをこんなにもこんなにも
幸せな気持ちでいっぱいにしてくれ
そして愛してくれ
....
そういう風に
口が三つに分かれて
青いトイレットペーパーが濡れていく
少しでも 動けば
電話が鳴って
あなたの 紅い 風船が
割れていくのかな
水滴のサーカスが
雨に濡れて
三角 ....
女教師 と 女学生
『 遠足前日 』
* : * : * : * : *
先生:ってことでね、おうちに帰るまでが遠足です。 なにか質問がある人ー
生徒:はーい! ....
きいてね。
きいたこと、あってもね。
うるさいだろうけど、ね。
ねぇ、きいてね。
きいてね。
その耳たぶでね。
もっと奥のほう、
まごころ ....
あんなところまで
かけあがってゆく脚力があった
なんて、知らなかった
あれが
かけのぼってゆく波のペニスだったなんて
美しい波形
コバルトブルー
夏の日に ....
それは梅の花が咲き誇る故郷の地で 粛々と静寂に包まれ冷厳なる現実として訪れた
桃の花が咲く頃にはいられないだろうと 誰もが知っていた いや わかっていたはずなのに
庭の至るとこ ....
{画像=110307010254.jpg}
{引用=アカハチ}
....
仏間に坐って
うなだれ
首を
さしだしていたことがある
白刃の前に
ながれる水音に
耳を澄ませていたことがある
客観的なまでに静まった ....
・
午後四時
青の上から
橙や赤や紅色が
塗り重ねられてゆくのを見ながら
大急ぎでベランダのシーツを取り込む
あのうつくしい仕事をしている人が
どんな人だかは知らないが
時折
ゆるめ ....
たくさんのひとの中にいて話していると
からだがだんだんうすっぺらくなる
笑ったり怒ったりしている人たちのなかで
からだがだんだんうすっぺらくなる
頭のなかに大きな丸をえがいて
からだがだ ....
気がつくと
インスタントラーメンを食べている
雪で 食材が底をついた
はい ラーメン
昼食 何にしよう
はい ラーメン
ちょっと 小腹が空いた
はい ラーメン ....
さて
「手話を基本にした
ノンバーバルコミュニケーション」って
一体どんなんだろうと
前回思った人も居たと思いますが
二講目の今日は
テキストを使います。
手元に札幌聴力障害者協会か ....
三年は居ると思ったのに一年で帰ってきて
高校を卒業して都会で寮生活をしながら働いて
帰りたくて故郷に帰ったけど 親は怒った
だからお前には無理だから行くなと言ったのに
どこまでも行くと ....
空が黄色いよ
と彼女が言う
見上げると
私たちが信じている
「いつもの青い空」が広がっている
けれど
わかる気がするのだ
今 確かに彼女の空には
黄色いカーテンが覆いかぶさっていて ....
・
夫があまり鋭く見つめるから
わたしはしだいに削れてゆく
夫と婚姻関係を結んでからのわたしは
もう余程うすっぺらくなったらしい
強く手を握られると
きしゃり と指ごと潰れるから
か ....
睦月如月飛ばして葉月
十五夜お月さま見て笑う 私
十五夜お月さまに見られて笑う私
長月銀色の光の下
すすきと冷たい夜気 揺れる
流れるあなたと
流されて 私
根 ....
放課後の黒板にチョウクであの人の名前を書いたことがある
海辺で集めた白い石を並べて書いたことも
消しゴムのケースで隠れたところにボールペンで書いたことも
くもった車のガラス窓を指でなぞって書いた ....
遠くに見えるあの富士は
名所と言われているけれど
今・この詩を読んでいる
さりげない姿勢のあなた自身が
同じ地面につながった
世界にひとりの、名所です。
(日ノ本の全て ....
真っ赤な お鼻は、呑んでるし・る・し〜♪
焼酎片手に〜 テレビと喋る〜♪
不景気といえど やっぱボーナス出たら、嬉しいなぁ
初ボーナス♪
久しぶりに贅沢して、美味しいものでも食べよ ....
温められた皿が食卓に置かれている
「私を彩って。そして汚して…。」と
上気した白さで語りかけてくる
アンティパストでは物足りないと言いたげな光沢で
ゆるやかなフォルムの輪郭を際立たせている
....
病院の待合室で順番を待つ
備え付けの椅子に座り
備え付けのテーブルに置かれた週刊誌を読む
言葉の意味はわからないけれど
挿絵などを見る限り
最近の出来事がなんとなくわかる
あれ ....
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