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青虫と呼ばれても 気にしない
歩くのが遅くても 気にしない
あいつらは 知ってる
大人になったら 生えてくる
黒い骨組 尖った石突き
真っ赤な翼膜 脈打って
はばたく風で 花を散ら ....
誰も知らない山路で
酸っぱく甘い梅の香り
ふわりふわりと匂っている
静まり返った藪の中
にわかに騒ぐ猿一匹
がさがさがさと音を立てる
山間に炊飯の煙を眺め
雲雀の声を耳にして
....
陽光絶え間なく降り注ぎ
空気に光の粒 満ち満ちて
いくら瞼を閉じてみても
隙間より零れ来る
悪意の種を優しく撒いて
冷たく暗い気持ちを注ぎ
仮面を置いて日陰を作り
全ての芽が出うる種 ....