すべてのおすすめ
なんとなく息を吸うのが苦しくて
ぐるぐる鉛筆で紙に円を描く
からっぽ
子供のように特に意味もなく書いたそれ
円は次第に大きくなって井戸みたいになってしまった
まっさかさま
....
夜は静かだからいいのです
夜は星がなくてもいいのです
夜は月がみえなくとも
夜は月があるのです
空のはしっこ探す旅は
空の切れ端見つけて終わる
空の切れ端ってつまり朝のこと
空のはじ ....
わたしはかならず
まいります
( わたしなど忘れて
どうぞ握って
こぼれてください
もうすぐ
/わたしの
波打ち際で
ひたすら
ひたすら
なんときた ....
空が開かれていた間に
あつまっていた光が
散り散りになろうとすると
向こう側で何かがゆっくりと閉じ始める
地平線の近くで
やわらかく昏いものが
せいいっぱいに手を伸ばそうとしている
その ....
山鳩、ボーボー
朝
嘘のように白々しい光が差し込む
その光が僕に影を落とす
不安になる
そして祈る
「今日は辛い事がありませんように」
多分いつもと変わらない日
....
瞳の奥に何を隠してる?
憎悪か
愛情か
いずれにせよ
僕のことだろ
嬉しいよ
誰にも何も思われないのは
僕がいないのと同じだから
鏡に映る今日の僕は
笑っているといい ....
まもなくアーチストは戻った。まだ呑み込めないわたしに、定まらない彼の焦点は、あかるい動揺を落胆でずぶ濡れにしている。
「わからんのは、柵を跳びこえた・・・馬の行方だ」
きみは手を創造した「手 ....
柔らかな詩集をよみたくて
その手触りをつてに探してみる
本屋の隅の空間
私と本との距離
固く閉ざされた世界
踏み入れる足はとまる
ひとりの詩人の呼吸になる
同じ風にふかれる
地 ....
毎朝君の家の前を
自転車で通り過ぎる
しばらく走ると
駅に向かう君の後ろ姿が見える
昨日も会えた
一昨日も会えた
そして今日も会えた
艶やかなロングヘアーが
朝日を浴びて輝 ....
〇悲しい、天竺まで赴いて買い求めた冷蔵庫が以前使っていたものとまったく同じだったときみたいに悲しい。
〇頭の上にある見えない天蓋が少しずつ落ちてきていることについて知らぬふりをつづけるの ....
起きるのに
ちからはいらない
仮想と現実のライラック
ひろがりさざなみあう窓辺で
けだるさふくらむカーテンとすこしの
日のひかり
笑い声が怖い
と生まれる七つのせかい
親切が痛 ....
ひとり酒は 心をさます
今宵だけ つきあってあげる
あたいの温もり すこしあげる
具象抽象或いは送話
そして叙情
もうあなたに呼び掛けるのは止めよう
ことばに頼らない詩
いま 宇宙に語りかける
新たな結晶の始まり
わたしだけの ことばを
心からこぼれでた糸の上を
綱渡りするように歩いています
悲しい時には右にふれ
うれしい時には左にふれる ゆれる
だれしももってる感情の
糸は夜風にゆれている
涙の分だけ重くなり
両の ....
うちが一度は惚れたあんたや
男やったら一生守ってみせて
彼女は、うちのダチやから
燃えたあとには
かわいた灰だけがのこる
開いた森に
自らに似たものが
点々と横たわり
その足跡のようなくぼみの
ひとつ、ひとつ、に
降りつもるものがある
それらがどのように
....
わたしがわたしをいう
みどりごの茂みがでこぼこの洞穴に落ちこむ
そこで
太陽は負のみなもとを活着させてしめつける
「朝がこないよ母さん!」
ブイと灯台をひとつひとつつむぎ囲んだ海岸線で
....
また愛を怠って
また後悔などして
わたしは、いまだ愚かです
もう見慣れたものさ
のんだくれの青空ベッドなんて
誰も起こしたりしないよ
シャツの下ボタン肌けて仰向けに
観音菩薩の表情(かお)はいまも石川さゆりの膝枕なんだろうけど
酒やけで毛穴全開サ ....
それは優しく
ゆっくりと開く花だった
何度も地面を打つ雨に
流された花びらの
消えて
僕は
それを全部覚えてる
袖口から
千切れた会話の続き
明日が
....
果実に映る光の粒々が
虹色に反射して
幼子の夢を導いている
そんな幻想は
幼子でなくオトナを癒しているのだ
癒しきれない傷を持て余しているから
水が凡て洗い流してくれるのなら
罪 ....
悲しみの人々は
月に祈りを捧げている
月はその優しい光で
悲しみの人々の心を癒す
だけど月の悲しみは
誰にも話すことができない
悲しみで満ちた月は
今夜も蒼く輝く
優し ....
街は涙であふれかえり
あんたはもらい泣き
あんたには、あたいの涙、まだもったいない
ねじを巻くのは
走れなくなったから
アスファルトのざらついた感触が
踵に痛くて
右足と左足の交差が作る
不確定なアルファベットが
読めなくなってからでは遅いのだ
きり、きりり
かつ ....
スキップする/スキップして笑い/唄う
遠ざかってしまった青い空も雲の上には
きっと、まだ残っているのだろう
目に見えないからと諦めてしまうのは
いけないことではないのでしょうか
背伸びした位 ....
偽善でいい
100万の人全てを幸福には出来ない
どこかで誰かが死んで
飢えてる
人は不幸せで生まれてくる
不幸せを知っているから他人にも手を差し延べられる
転んで つまずいた ....
爛々 爛々
光の洪水に包まれ
さまよう僕たちは
何処にいくの
時間の歯車は止まってくれない
立ち止まって周りを見渡せば輝いていてまばゆい宝石
見たくなくて目を閉じても宝石の まば ....
その娘は頬を赤らめることができる
ただそれだけのわけで
マートのレジを叩く少女を愛おしく思った
何故人は人を求めるのかね
一人ではないという幻想
届くことのないテレパシー
真空の宙 ....
孤独な旅に早くもくたびれて
テントの中で アパートの椅子を思う
食卓に一脚の椅子
雨に煙った三日間
バイク乗りは手を差し伸べあうが
届ける花束はない
明日はもっと 寂しい所へ行こう ....
口の中に微かに鉄の味がある
コートの袖口が擦り切れている
錆びたドラム缶からはいだして
月下の廃工場を後にする
奏者を失って久しい機械が
ほの青く光る一群の風琴になっていた
鳥が飛び立 ....
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