嫌われたって 別に かまわないさ
私は 睨まれていた わからないけれど
肌に ひんやりした空気だけを 感じていた
私は ベネトンなんてものは まったく好きではなかった
いつもの ....
「さびしいとつぶやいたってきえませぬ」
ひとりぼっちの夜中にホットケーキを焼いていた。脂っこいカップラーメンひとつじゃあ、この欲張りなお腹は満足してくれなかったから。甘い匂いが漂って鼻の奥はひく ....
オリーブオイルの入ったビニール袋が
ちりちりと音をたてドアノブにかけられた
時間がなかった
呼び鈴も鳴らさなかった
ビニール袋だけが<存在>だった
胸のいたみは弾痕になっ ....
久しぶりに恋愛をした男の子は年下で、シャネルの匂いがした。
しっかりした肉におおわれた太い骨。
しりあってから十五日めに触れて、
触れてから六日間はなれなかった。
夜中に逢い、朝がたま ....
雲が発光している様を
みて何事か起こっている気がする
あのあわいに
この足を踏み入れればきっと
やわらかいだろう
あたたかいだろう
こわくはない
まとわりつかせた雲を
すべて脱ぎ捨 ....
いつも悩んで火照る心の奥の奥
冷たい指でなぞってくれた
あんなに優しく噛んでくれたのは
あなたが初めてだったから
痛む核ををさらけ出すのは
あなたになら食べられてもいいから
冷たい指の腹の感じが
忘 ....
テディベアになりたい。そこにいるだけで、なんの役にも立たないような、そういうものに、なりたいと思う。
どんな事が起きても、動じず、無表情で、ぼんやりと、花柄の壁紙を眺めていたい。そんな風に、何年 ....
七月○日
君は誰かに蒸されて出来上がったと気がつく
その蒸し器の大きさにちょっと恐れを感じる
おそらくそういう人が他にもいるんだろうと思う
七月▲○日
富永の笑っているのを見 ....
雨に濡れたアスファルトに ネオンが照り返す
オイルが漏れ出したギラつく夜道に 薄汚れたハトが小さな影を落とす
乾いた安全な巣は 古いビルと一緒に粉々さ
さ迷ううちに 連れ合いも死んでしま ....
こころざしが低いのだろうか
こころざしが弱いのだろうか
じぶんすら型にはめれていない
愛している・それだけなのにだ
ひとをぼくの型にはめてしまう
それがどれだけ正しくても
そうしてしまえ ....
うかぶ空に触れる足さき、加速してわたしは舞い上がる、ちぎれそうな指を握りこんで、そしておやすみを言うために急降下 #twpoem 10/24 2:08
外側にいる透明な風はわ ....
すきなうたを口ずさむ
なんの音も連れないで
絶対にはずれない
だれも合否をださない
すきなうたを口いっぱい
すきな気持ち 心いっぱい
音でなく心で 言葉で うたいたい
人前で隠し ....
起きたと同時に
もう嫌 と呟く癖が治らない
今日はからっと晴れていい天気だ
寒いけど
風邪をひいてマスクして 鏡見て
プロレスラーみたいだなって わけわかんないこと言って
....
部屋は 黒色
一人 眠る
今日も 考えている
私の こだわりを
私の 胃腸から
夜は輝いている
君に帰る
昨日に抜け出ていく
君の中身を
君の憂鬱で
夜など 曇っている
一人 行こう
今日も ....
爪を切る
快い音が響くたびに
日常の縁から否応なく
寸断されていく記憶
苛立ちの16ビートのリズムを
机の上に刻み続けた爪
つまらない照れ隠しに
痒くもない頭を掻いた爪
....
自転車を猛スピードでこいでしまう
毎日の生活がある
自転車をゆっくりゆったりと漕ぐ
あきらめとゆとりの生活がある
ぼんやりと歩く散歩の中で
見えてくる気づきがある
気づいてしまう
....
ぼくらは
いちども
愛してるよ
好きだよ
と
言い合ったり
していない
多分
私の片思いだから
ぼくらは
いちど
またねという
さよならをした
だ ....
君の手のひらの
大きさと
あたたかさと
少しの戸惑いが
わたしを少しだけ
女の子に
してくれたよ
朝4時
寝ている人がいる
働いている人がいる
そして眠れなかった人がいる
眠れぬ夜を過ごし迎える朝
辛いものだ
疲れた体に意識だけ冴え渡り
うっかりすると魔物に捕らえられる
....
冬の私はミルフィーユ
甘くて優しい食べ心地
やわらかヴェールをしっとり重ねて
あなたが来るのじっくりを待つ
めくる時間がとろけるクリーム
一枚一枚味わいながら
焦れったいのを我慢して
....
ゆきふる
つづみ食堂へ
ぱあちょきぐぅ
食べずにかえったら
セメントかえる
のはら
ふっくら白かった
(2010・11・30mixi、伯父のセメントArt作品)
ひとり酒は 心をさます
今宵だけ つきあってあげる
あたいの温もり すこしあげる
おんなを縛りマッサージする
シチュエーションに酔うこともなく
こったからだをほぐしてやる
2時間でも3時間でもそうやってやる
そんな気持ちも次第に乳房にうつり
しこったつぼみに執着しはじめる ....
ちっとも 眠れやしない熱帯夜
あいつは クーラーのきいた部屋で
今ごろ ぐうすか 寝てるのかしら
ダイコンみたいにぶっとい神経だから
あいつなりの 生き方をしてるのだろう
だ ....
おはよう
世界はまんまるだよ
ぐーてんもるげん
ぐっどもーにんぐ
おはようのあいさつは三つしか知らないけど
あさだよ
世界が明るくなる
夜から抜け出して
未来が見えるよ
....
だいたい自分は恰好つけるのが嫌いだ
恰好つけない恰好のつけかたがしたいのだ
結局のところ恰好つけたいのだが
場所が畑なら恰好つかないだろうということで
....
煩わしい程に儚すぎて
熱を帯びた
ひと夏の境界を越える
ひと握りの世界と
断片と化した意識の中の
朦朧とする扇風機の陰で
雷雲が産まれた
日の暮れた、少し後
光 ....
久かたぶりに訪れた渋谷センター街
取り壊し中の建物とかあったりして何となく余所よそしさを覚える
平日の昼間ってこともあるのだろうけど
チーマー、ガングロな人びと
そして神話の国の神話な ....
もの憂いのには もう飽きた
あかるいうたを 謳いたい
夜明けのまえが なお暗い
とはいえ わたしは しっている
こごったような 濃紺の
ぴちりとパ ....
土手で三角座りしていると
サマータイムブルースが聞こえてきて
おまえ死ねよっていわれてるように思う
で やばいなって思うんだけど
何をしているのかと聞かれて
アリの観察をしているのです
....
1 2