サマータイムブルース
udegeuneru

土手で三角座りしていると
サマータイムブルースが聞こえてきて
おまえ死ねよっていわれてるように思う

で やばいなって思うんだけど
何をしているのかと聞かれて
アリの観察をしているのです
とはいえない

毎年言ってるようだけど今年の夏はちょっとすごいくらい暑い
太陽ギラギラで
困る
毎日つらいぜ

不満かい
不安かい
俺たちがなんとかしてやるよ


おれたちは死を身に纏った恐龍のようだ
鳥にはなれやしない
進化を拒んだんだから

やつらの死に様は
生命そのものが馬鹿だ
というメッセージ
あるいは詩のようなものに思えてならなかった

キャデラックに乗って墓場まで行ってはまた戻ってくる
首の長いあいつのようにさ
喪失感さ
もろもろのさ

孤独かい
めんどくさい
俺たちではどうにもならないよ


果物を通行人にぶつけて倒すゲームが全世界的に流行りだした

サマータイムブルースはそこらじゅうで響きはじめた





自由詩 サマータイムブルース Copyright udegeuneru 2008-07-03 20:33:31
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タナトスの城