抱きしめないで、でも動かないで、どうしようもないの、なにを、すれば。
あぁ、とても、消えないで、
とても、寒いから、
とても、消えていくの、
うすらうすら。


行、かないで、でも、触れ ....
「眼が合うだけでドキドキするんだ・・・」


そう馴染の友達が言った。

この言葉を何度馬鹿にして笑ってやっただろうか。

この言葉を何度腑抜けていると笑ってやっただろうか。

 ....
取り扱いには重々御注意ください

優しそうな顔をしている言葉は曲者だ

天使の振りをしてそっと忍び込んでくると

仮面を脱ぎ捨てて悪魔に早変わり

シュガーコートされた落とし穴 ....
愛すべき空に別れを告げ
僕は海へと息を潜める

静かに暗い闇の中で
空の光源を見つめ

帰れないんだと
僕は思い出し

冷たい水を
切り裂き
泳いだ

冬の
ぼくたちは毎日
生まれ変わっている
そしてその前世は

ありんこ
酋長
なためまぐろ

でもきっと何かは覚えていて
ふと目の前を横切ってゆく
まるで昨日があったかのように
冷たい砂浜に、誰か
体で泣いている


空生まれの灰が沈んできて
波へ死んできて
折り畳まれてゆく、その灰の
海はノイズだ


今は、眼を閉じて
耳だけの ....
豚の目を{ルビ解=バラ}した

肉付きの眼球が二十個 並んで此方をみている
父にもらった手術用の手袋を嵌めて 一つ 掌に置く
冷たかった
どこまでも 質感は在った

メスによく似た鋏を  ....
ぼくがつきをみると
   つきもぼくをみる
  かみさまつきをおまもりください
    かみさまぼくをおまもりください
                       (谷川俊太郎 訳)
 ....
子供の時 車の後部座席から
夜空を見上げた
月がいた
小さな星がいるものの
ほとんど真っ黒に染まったキャンパスに
違和感さえ感じるまん丸がそこにはいた

月が追いかけてくる
逃げなきゃ ....
掌からうたが溢れ
あおいそらに吸い込まれていく
天上人の哀しみの衣を揺すり
流れ星がひとつ零れて散った

足下からうたが生まれ
あおい海原に 滲んで消えた
深海魚の喜びのざわめき ....
  Tokyo Poeket 2005 江戸東京博物館にて

浅黒い肌
伏せ目勝ちに世界を伺い
情熱は 太い腕の中を空回りしている様子
遠くからも
痛々しい触感が伝わる

黒人と木乃伊 ....
夏、真っ盛りの宵闇を切り裂いて
とりどりの色と散っていった夜空

赤ん坊

落としていきました
ぽ〜ん 
ぽーーーん 
ぽ〜〜〜--〜〜ん 
ぽ 
ぽ 
ぽ 

 ....
坂の上に のっかっている

そうか こうやって 私は






この雲の先にあるくだらない現実が

本当はすこし好きだったのだ。
 ぼろっちぃ鉄工所にひとり帰ってきて、カップラーメンを食べようとしている青年。そこに中年男が「カラフト伯父さん、だよーん」とおどけながら入ってくる。また迷惑をかけに来たのかとばかりに邪険にする青年。東 .... 幼年の眼界の℃ 庭園バーミングにTAIYOOのサン手-レサ
草花イーヴなR-胡坐とLuckな安楽椅子の 花流レースは行方知レズ
少女の瞑想譜 ソープオペラはロープ神の泥ップ死ーンから溢れる思惟を
 ....
誰かが夜中にノックした
コツンと一度きりノックした
ドアの後ろからそっと覗くと
蛍光灯の通路が白く乾いている
あるいは秘めごとの嫌がらせに
甲虫が当たっただけかもしれない

ベトナムの木 ....
三発目のライダーキックが、
不発に終わった時。
ジューの命運は尽きていた。

だが、
ここで敗北を、
認める事は出来ない。

来る金目鯛星人の襲撃を、
眼前に ....
      潮風にのって白髪が
      飛散するのを
      じっと 
      唇をかみ締めて
      耐えていた、
      (藤壺を舐める舌の痺れ)
     ....
夏が終わるね
少年が
風鈴の音を撒きながら走り抜けた
この胸元ではまだ 汗のビーズが貼り付いていて
蝉しぐれが落ちてくる 私たちの地上では
色付きの花々が 太陽を仰いでいるけれど
ゆきの花 ....
うそとまことに生死の境
ピッカピッカの緊張感
    と
  淀む日常に惑う

      幽玄と夢幻がシーソーを揺らす

          くるくると色をかえ
           ....
白い胸に
その小さな胸に脂をぬりこんで
肉体の陰を分泌した皮膚が
蛍光灯に反射している
緩みきったくちびるを
うるさい胸の
ぼんやりとした亀裂にあてがい
だらしなく
涎を垂らし
指で ....
サハラ砂漠で夏眠中のカエルは
とてもつらい

遊牧民に掘り起こされ
厚い安らかな粘膜のシートを
乱暴にこじ開けられ
たっぷりと溜め込んだ皮膚の水分を
絞りとられるのだ

たいせつ ....
遠くに見えた空き缶の色は
ぼくにとって空の色だった
沈んでいく雲の色だった

どぶ川に浮かぶ自転車のサドルに
腰掛けていた

マンションの屋上には
淀んだ雲が腹をのせている

 ....
熱帯夜 真夜中未満 体内温度をくぐって
ヒーローなんかじゃない不器用な男が
芯部でうごめくスイッチに アクセスしようとする

疑心暗鬼の力で やさしいふりで触れても
理性の不誠実さを あらわ ....
昨日の昼の話をしよう。
3子が死んだんだ。
あぁ、あの3子だとも。
どうしてかって?おとといはそうだね、僕たち3人で
楽しく飲んでいたよね。そうだそうだ。
みんな元気そうだった。もちろん3子 ....
台風一過の
花丸二十丸な紺碧の青空
さわさわと風とクラゲが遊ぶ
ミンミンゼミは溺れた模様

徐々に あおが薄まっていくと
どっこい 生きてる ジジジジジと
大地を揺るがすうなり声が

 ....
お兄ちゃん、と
呼ぶのが
照れくさくて
そのまま
僕たちは年をとった。

あなたは家を出て
後を追うように
私も出て
あなたは戻り
あるいは他所の国へ
私は
死ぬまであなたの弟 ....
折り曲げて
構造物に組み込んでいる
脚を打ち込み
腕を捻じ曲げ
小指は空を指し示す
ある人が妄想だと言うと
ある人はお父さんと叫んだ
通り過ぎていくだけの人たちの中で
街にさらされた
 ....
狂っていると
おじさんはぼくに言う

ぼくはじぶんのほうが狂っていると言いたいのだが
おじさんのからだがどんどん捻じれてくるので
怖くて言えなかった

そうだおじさんが今死んだら
捻じ ....
僕の家は
山を切り崩して立てられた新興住宅地
昔はベッドタウンとして高値で売られていたけれど
今は値崩れして
半値以下だ

僕の家の
となりでは
鬼が数匹、共同生活している
ルームシ ....
奥津強さんのおすすめリスト(91)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とても、消えないで- tondemon自由詩105-10-24
馬鹿げた自分と素敵な貴方。- 丹波23自由詩2*05-10-23
*言霊*- かおる自由詩4*05-10-23
penguin(空飛ぶ魚、海泳ぐ鳥)- 完食自由詩2+*05-10-23
ぼくたちは毎日- きわむ自由詩105-10-23
架空のかもめ- A道化自由詩1405-10-23
解した眼球に湊でるピアニシモ- 士狼(銀)自由詩7*05-10-23
「マザーグースのうた」から- まどろむ ...散文(批評 ...6*05-10-12
月に行くんだ- 徒歩5分自由詩105-10-10
*うた*- かおる自由詩11*05-10-7
虚無の野の男__〜_奥津強に- The Boys On ...自由詩3*05-9-25
*忘れ形見パート2*- かおる自由詩4*05-9-22
坂の- 佐藤伊織自由詩4*05-9-22
ポップで泥臭い人情劇__〈芝居〉『カラフト伯父さん』_200 ...- 白糸雅樹散文(批評 ...1*05-9-20
LANA#2- 六崎杏介自由詩4*05-9-11
降霊- 大村 浩 ...自由詩10*05-9-2
「_君よ、チ玉を守れ!。_」- PULL.自由詩12*05-9-2
こころみ__3- るか自由詩2505-9-1
ゆきの花- たちばな ...自由詩13*05-8-29
*変容*- かおる自由詩4*05-8-25
はがれゆく胸のひとひら- 前方後円 ...自由詩505-8-21
スキアシガエルの入定- The Boys On ...自由詩12*05-8-20
空き缶- 佐藤伊織自由詩4*05-8-11
芯実- たちばな ...自由詩5*05-8-6
昨日の昼のニュース- ヒビノナ ...自由詩1*05-8-4
*夏の似姿*- かおる自由詩5*05-8-4
私_信- るか未詩・独白52+05-8-4
肖像(三)- 前方後円 ...未詩・独白305-8-3
捻じれ- 佐藤伊織自由詩2*05-8-2
となりの鬼が島- 初代ドリ ...自由詩5*05-7-27

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