すべてのおすすめ
愛すべき空に別れを告げ
僕は海へと息を潜める
静かに暗い闇の中で
空の光源を見つめ
帰れないんだと
僕は思い出し
冷たい水を
切り裂き
泳いだ
冬の
事
ぼくたちは毎日
生まれ変わっている
そしてその前世は
ありんこ
酋長
なためまぐろ
でもきっと何かは覚えていて
ふと目の前を横切ってゆく
まるで昨日があったかのように
冷たい砂浜に、誰か
体で泣いている
空生まれの灰が沈んできて
波へ死んできて
折り畳まれてゆく、その灰の
海はノイズだ
今は、眼を閉じて
耳だけの ....
豚の目を{ルビ解=バラ}した
肉付きの眼球が二十個 並んで此方をみている
父にもらった手術用の手袋を嵌めて 一つ 掌に置く
冷たかった
どこまでも 質感は在った
メスによく似た鋏を ....
子供の時 車の後部座席から
夜空を見上げた
月がいた
小さな星がいるものの
ほとんど真っ黒に染まったキャンパスに
違和感さえ感じるまん丸がそこにはいた
月が追いかけてくる
逃げなきゃ ....
掌からうたが溢れ
あおいそらに吸い込まれていく
天上人の哀しみの衣を揺すり
流れ星がひとつ零れて散った
足下からうたが生まれ
あおい海原に 滲んで消えた
深海魚の喜びのざわめき ....
Tokyo Poeket 2005 江戸東京博物館にて
浅黒い肌
伏せ目勝ちに世界を伺い
情熱は 太い腕の中を空回りしている様子
遠くからも
痛々しい触感が伝わる
黒人と木乃伊 ....
夏、真っ盛りの宵闇を切り裂いて
とりどりの色と散っていった夜空
が
赤ん坊
を
落としていきました
ぽ〜ん
ぽーーーん
ぽ〜〜〜--〜〜ん
ぽ
ぽ
ぽ
ぽ
....
坂の上に のっかっている
そうか こうやって 私は
この雲の先にあるくだらない現実が
本当はすこし好きだったのだ。
幼年の眼界の℃ 庭園バーミングにTAIYOOのサン手-レサ
草花イーヴなR-胡坐とLuckな安楽椅子の 花流レースは行方知レズ
少女の瞑想譜 ソープオペラはロープ神の泥ップ死ーンから溢れる思惟を
....
誰かが夜中にノックした
コツンと一度きりノックした
ドアの後ろからそっと覗くと
蛍光灯の通路が白く乾いている
あるいは秘めごとの嫌がらせに
甲虫が当たっただけかもしれない
ベトナムの木 ....
三発目のライダーキックが、
不発に終わった時。
ジューの命運は尽きていた。
だが、
ここで敗北を、
認める事は出来ない。
来る金目鯛星人の襲撃を、
眼前に ....
潮風にのって白髪が
飛散するのを
じっと
唇をかみ締めて
耐えていた、
(藤壺を舐める舌の痺れ)
....
夏が終わるね
少年が
風鈴の音を撒きながら走り抜けた
この胸元ではまだ 汗のビーズが貼り付いていて
蝉しぐれが落ちてくる 私たちの地上では
色付きの花々が 太陽を仰いでいるけれど
ゆきの花 ....
うそとまことに生死の境
ピッカピッカの緊張感
と
淀む日常に惑う
幽玄と夢幻がシーソーを揺らす
くるくると色をかえ
....
白い胸に
その小さな胸に脂をぬりこんで
肉体の陰を分泌した皮膚が
蛍光灯に反射している
緩みきったくちびるを
うるさい胸の
ぼんやりとした亀裂にあてがい
だらしなく
涎を垂らし
指で ....
サハラ砂漠で夏眠中のカエルは
とてもつらい
遊牧民に掘り起こされ
厚い安らかな粘膜のシートを
乱暴にこじ開けられ
たっぷりと溜め込んだ皮膚の水分を
絞りとられるのだ
たいせつ ....
遠くに見えた空き缶の色は
ぼくにとって空の色だった
沈んでいく雲の色だった
どぶ川に浮かぶ自転車のサドルに
腰掛けていた
マンションの屋上には
淀んだ雲が腹をのせている
....
熱帯夜 真夜中未満 体内温度をくぐって
ヒーローなんかじゃない不器用な男が
芯部でうごめくスイッチに アクセスしようとする
疑心暗鬼の力で やさしいふりで触れても
理性の不誠実さを あらわ ....
昨日の昼の話をしよう。
3子が死んだんだ。
あぁ、あの3子だとも。
どうしてかって?おとといはそうだね、僕たち3人で
楽しく飲んでいたよね。そうだそうだ。
みんな元気そうだった。もちろん3子 ....
台風一過の
花丸二十丸な紺碧の青空
さわさわと風とクラゲが遊ぶ
ミンミンゼミは溺れた模様
徐々に あおが薄まっていくと
どっこい 生きてる ジジジジジと
大地を揺るがすうなり声が
....
狂っていると
おじさんはぼくに言う
ぼくはじぶんのほうが狂っていると言いたいのだが
おじさんのからだがどんどん捻じれてくるので
怖くて言えなかった
そうだおじさんが今死んだら
捻じ ....
僕の家は
山を切り崩して立てられた新興住宅地
昔はベッドタウンとして高値で売られていたけれど
今は値崩れして
半値以下だ
僕の家の
となりでは
鬼が数匹、共同生活している
ルームシ ....
きれいにいきること
ゆめをひきつけること
赤い靴とおどりつづけること
こ
と
こ
と
こ
と・
・
・
....
足跡が一つ
僕の前の廊下に
ついている。
あまりにも小さく
不気味な足跡
ひょっとすると
僕のお母さんかもしれない
そう思って跡をつける
足跡が一つ
部屋のカーテンの影に
....
今あたしからっぽ
太陽が通り抜けていく
歩けば心カラカラになって
悲しみボール心ん中
流せなかった涙一粒
また一粒
のどの奥通ってダムにたまる
じくじくした痛みもいつか忘れ
ダムの ....
悪を倒し
世界を平和に
そう誓い
武器を持ち
戦火へ発つ人々
幾千もの戦いで
得られものは何
世界は平和に
なったの
生まれてきた
新しい命は
この世界に
希望が持てる
よう ....
こちとらの思惑なんざぁ
お天道様が西からのぼろうとも
どこ吹く風で
おうまが瞬くまに倍に二乗に増加していく
そいつらの行き先なんか
てんで定まっていやしない
知らぬ ....
蒸し暑い夜空の下で
蛍のように光ながら
残った命を、使いきってゆく
嘆くこともせず、微笑みもせず
まるで今日起こる出来事が
朝、目覚めた瞬間からわかっていたかのように
昨日と同じように時を ....
お花畑に
直立するオベリスク
であるところの君
あるいは
漫画に戯画された
仮性包茎
であるところの君
きわめてきわめて 男根的性格である君よ
君のピンクの先っぽには
いつもお天道様 ....
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