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音が無いのならば創ればよかろうと
できた文字を束ねて音を組み立てた
私は音に勝つのだ
熱さえも生まれるほどの熱意をもって
ひびけ ひびけ 私の文字よ
りんと 鳴った ぐわわわわわ ....
月が大きく自己主張した夜
私の家出はまた延期される
わかっているのだもの
どこへもゆきたくはないと
見知らぬ男の両の足の間に置かれ
身動きとれない それが
子守だと知ったのは母の笑い話 ....
プレチピテヴォリッシメヴォルメンテ?
いいや、急ぎはしない
ただ
歩き続けるだけ
だが峠の茶屋の親父は
ウラル・アルタイ語賊の密偵だった
本性をあらわして
文末の妙技は鋭い鈍器のよう ....
話を聞かずに、
女は紙飛行機を折っている。
無垢な翼だと今は思う
針路はどこへ向かっているのか知らない。
風はその都度
手のひらをかえすもの
冬の空は形容詞を求めない。なのに、
....
ぎゅうぎゅうに凝り固まった脳みそのなかに
気泡が浮かんでくる
ぷかり、ずきん
ぷかり、ずきん
ため息
左の耳が聞こえない
中耳炎の海なかに
気泡が浮かんでくる
ごぽり、 ....
産んでくれて ありがとう
絶望と悲しみの淵で
私もろとも沈まないでくれて
ありがとう
あなたのお陰で
今 私は生きています
生きていると
哀しいこと辛いことが多々あるけれど
生 ....
あなたの首をしめたこの手で、
わたしは風をさわり、水をぬらし、宇宙をのぞむ
コンピューターウイルスに毒されたプログラムのように
なにもかんがえないで、ただ、ぼうっとする日々が
つづく、えいえん ....
今すれ違った人
こんにゃくじゃなかった?
休日の散歩道は
いつもそんな母の
一言ではじまる
そう、今の人はこんにゃく
僕と母さんみたいにね
安心した母が
少女み ....
アバウトにポエム
それでいいと思う
ファーストライトとファーストボイス
高級詩向言語Poem++とか
原詩関数とか
題名の原価とか
アウトオブビジネス
君は詩兆星を見たか?!って ....
このこんにゃくを探しています
家族同様に可愛がってました
見かけた方はご連絡ください
という貼紙が電柱にあった
家にあるこんにゃくに良く似ていたので
書かれていた住所のところ ....
「大事なのは、ギアがガチッ!と切り替わる、あの瞬間」
暗い真夜中の道路、車を走らせていく、
今夜は寝ないかもしれない
光る猫の目のように黄色いヘッドライト、
センターライン追いかけ ....
目に見えないあなたを
ぼくはなんどもコピーした
そして
年端もゆかない精神に
ぼくはなんども貼りつけていた
あなたの苦しみや痛みを
ぼくはじぶんのものとしたかった
....
追われるものを追うものの
山彦越える、相聞歌。
闇にまぎれ
主は言問う、
「戸は開けぬ、知らぬ、存ぜぬ」
読み人知らず。
送り火迎えて遥か
節句の里。
柴刈り、道拓けて
今か ....
梅の花がふくらんだよ
家族みんなでみにいった
あの梅の花が
山あり谷ありと いうほどでもない傾斜なのに
つえをついたおじいちゃんやおばあちゃんを
誘導する母や父には 救助隊みたいな緊張が ....
{引用=
月曜日
欲望の匂いがしてオンナノコちゃんは目が覚めた
窓辺に刺したガーベラは9ヶ月前からとっくに枯れてしまっている
乾燥した花びらは触れると粉になって
オンナノコちゃん ....
綺麗を飾ればコサージュのような言葉
オーガンジーにシフォン、ローズの多重層
華やかなだけならば、脈がなくても事足りる
赤褐色の壁の向こうへハンマーを打ちつけて
さあ腹の底から泣いてみなさい ....
はさみで 心を切り裂いて
あなたに半分あげるから
あなたの 半心くれませんか
どうせ
半分以上 あなたでいっぱいな私の心
あなたの空白は私で
きっと埋まっていないから
見上げる夜 ....
なぜ負けなきゃいけないの
そんなことのほうが
そっちの方がむつかしいことなんて
だって
あたりきのお話しじゃないか
富士や蛙やヤマカガシ
負けることがただしいん ....
人を
喰いモノに、しています
喰らってしまえば
最後は皿まで
自分の指まで
泣きながら
喰らい続けるしかありません
引きちぎって
噛んで
噛み締めて
噛みちぎっ ....
{引用=
とがった影は、みすてられ
切り取る冬の陽を証明する
見上げる円錐のモミの木から
どこまでも つらぬくように
まっすぐに伸びた
疑うこともせず、迷いもせずに
影を作り出し ....
明日、地球が滅亡するから
賞味期限が切れそうな
冷凍チャーハン食べて
美容院と歯医者の予約はキャンセルして
会社の苦手な先輩に
「明日の歓迎会どうします?」
って念のため確認とって
....
これからはじまることは
これまでにもあったこと
出会いと別れをくりかえし
僕らはまた少し
遠いところへ歩いていく
足がなくても歩けるのだと
あなたは言った
手がなくても
....
知られちまった悲しみに
きょうもめぐみの降りかかる
知られちまった悲しみは
あしたの夕日も選べずに
きょうもこゆきの降りかかる
夕日の福音こだまする
めぐみの雲 ....
良かった、と呟いて
それからまた手を離すんだろう
そしたら宇宙の端から呼んでくれよ
必ず応えるさ、
まだ本当にそこにいればね
ニルヴァーナ、
そこにたどり着こう ....
流した涙の数だけ 強くなれるなんて
うそです
うそです
苦しんだ後は救われるなんて
うそです
うそです
努力で得られないものは
備わっていないものは
泣いても
泣 ....
『ちょっと、相談があるんですけど』
から始まった会話。
あなたにぺったりとくっついて尋ねた内容は
『どうしたら背が伸びるんですか?』
もっと深刻な話を予想していたあなたは
....
こんにゃくの降る街を
君と歩く
手をつなぐのは
二人に手があるから
理由はそれだけでよかった
子どもたちが積もったこんにゃくで
だるまを作ろうとしている
それは無理なこと ....
街明かりを背に受けて。
振り向いたあなたは今日一番きれい。
何も知らない顔でこちらを見て。
風も音もない世界であなたの声だけが、
隔たりなく僕の耳に届いてくる。
誰も知らない場所へ連れてって ....
春の兆しであたためてあげるよ
川沿いにみなぎるさくらの木々たち
さくらの紅のような ほんのりとした色づきで
水のあるところには命が溢れるんだ
溺れてもいいよ
溺れてもいいよ
わたし ....
パステルブルーのまあるいボールが目の前を
ぼんっ
と跳ねてった
あなたが待っているのがボールの向こうに見えたけれど
私はボールを追いかけた
追いかけた
ぼんぼんボールは跳ねていく
....
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