断片的に腐敗してゆく
囚われの大地に
種子が落ちて芽吹き
雨が枯れようと
禍々しさのない陽に
両の手を広げ
受け入れる

知識を持たず
本性に従って生きるものたち

裸の木立 ....
蜂に刺された事はある
蛇に咬まれた事はない
犬に噛まれた事はあっても
狂犬病を伝染された事はない
ライオンの檻には近づかない
骨折はあるが、頸椎や脊髄の損傷はない
指は切ったが切断に至った ....
ハーリーガニ が高らかに鳴り響けば
雨が上がったばかりの濡れた砂利道を
南風にまぎれてサトウキビの匂いをまとう
誰もが浜辺に集まって来る
普段は森の奥に潜んでいる精霊や屋敷神さえ
肩を組 ....
鋼鉄の固形燃料は
鋼鉄の中の頑丈さを粉砕した 酸化ガスである
固形燃料を車の内部から粉砕し
ぶったぎった 外装を 私は睨みつけた
私の意図した形態の現在として 照らし合わせた


アメリ ....
ここが
  最終
   地点
    だよ
   そう
  最終
 の


ホーーーーム
 にーーーー

トン

線路は気持ち良い
鉄は冷たくて

そこを
 かすめ ....
 「骨音」

 その森の中のまぶたは
 たいへんうつくしい

 背骨を失った世界よりずっと

 まぶたに広がる昼下がり
 湖のほとりで
 老人は 骨を拾う

 露の輝く草を分け
 ....
 フォルム

カント・フロイト・エピキュロス
それは遅れてやって来る口唇期
いや十数年を隔てて再発現する恣意的口唇期
恋人達はみなジークムント・フロイトの愛弟子
今や心理学では眉を吊り上げ ....
 親分が死んだ
 翌日は
 空がどんよりしずみこんでいて
 さかんに落ちる公園の黄葉たちをみていた
 車内の
 十月


 か。


 なやまされていた
 か。
 ....
 {ルビ永久=とこしえ}の春の国       霊魂

永久の国が空にある    森をさ迷う恋人よ
雲雀の嬉しげな    安らう時を知らぬのか
姿無い囀りの遥かな高みに    湖水に休む月影を
 ....
 トゥクトゥクの傍らで赤い夕日を待って
 犬は
 なにもしていない真昼
 なにをしているのだろう、そこで
 みずからの首に首輪をつけ
 ひもをつないで

 犬って
 なにも ....
人類を代表して最愛にねじこんだペニスは
ぼくをまるで岬の突端に立たせていたのだった
風が吹いていた

ここに地終わり、海始まる、

愛の最前線とはこんなところだったのだ


クリムトの描く至福の顔にお ....
東京の空がせまいと言ったのは
ちえこだった

彼女は感覚と真実を
せまい世界から発信していた

ぼくはひとつの特権だ
ぼくしか聞こえないちえこなのだから

ひとりカフェでのむ珈琲
この炭汁を彼女にも分 ....
「ばかものよ!」

なんて言い切れるなら良いのだけどね

「もしかして」

そんな枕ことばで思いの丈をごまかしたり
まるで何事も無かったかのように
飼いはじめたばかりの小鳥の世話を焼い ....
触れられぬ光のようにそばに居るそばに居るのに遠い宝石




濡れ髪をそのままにおく季のうちに夜の声きく朝の声きく




灰という名の舟のどに羽ばたか ....
赤い月夜の森の中を
恋人達が無言に行く
凍った大気と闇の道を
二人は抱き合って行く
抱き上げられた女は
男の肩に頭を預け
柔らかに目を伏せて
その温かさに耳を着け
胸の鼓動を感じている ....
実のつらなりが
水に映る
逆さになり
雨が来る


遠くと近くの震えが混ざり
小さな 音だけの雨となり
曇へ降る虹
曇から降る虹を見つめる


指のかたちの熱が ....
?.Allegro vivace ; Tough,laugh so rough

男2人を引き連れて道玄坂から円山町へと折れる仮名の加奈ちゃん
ハタチ前後に見えるけど、にんげん生年月日じゃないと ....
{引用=なめらかな光り、消失
それはあの人
火花散る、消失
それはあの人}

世界が基準の統計
雄大な時間のパーセンテージ
そこに私は含まれているだろうか
例えば未完成に向けて進ん ....
          
          1、
          
          ある夕暮れ、
  
          いつまでも絶える事のないものを、
          やが ....
遠いものたちが
ばらばらになって
散らばり
それぞれに互いがわからなくなると
世界はいったん
完成されたような
そぶりを見せる
燃えたあとの灰のように
のこったまま
離れを保って
 ....
私が殺した父母の名は
何度も産み直そうとした起源
月が満ち止め木が外れ流れ出す
無数の零の残骸
反芻する昨日の
無限に続く今日の
家族を殺して先へ先へと
何者にも成れぬまま
アプリ ....
禁断の実を食べたのでした

僕らはよく笑う高校生でした
僕らはよく悩む高校生でした

ああ、でも赤い実を食べたばっかりに
帆船の入った瓶のように
海は小さくおさまって
ポケットの中で眠 ....
 オタマジャクシが
 ぼくのまぶたの裏側に棲みついてしまった
 けれど、だれからもみえない
 ぼくにも
 影の輪郭しかみえないが
 たしかに棲みついて動きまわっている

   ....
≪テーマ ; ポロシャツはダサいか≫

関東びと 「はい、襟があるとこがダサい」
近畿びと 「襟はパリッとしてませんとな」
東海びと 「釦もだせゃ〜で。駱駝のシャツみてゃ〜で」
九州びと 「 ....
{引用=



夏がころがりおちてゆくのを
陸橋のうえから
ぼくは
ずっとみていたんだ
いつかかならずくる
嵐が
ニンジン畑のどこに潜んでいるのか
だれも知らないことが残念でなら ....
だだッ広く真夜中
合宿中の体育館
暑ッ苦しく白昼
高校生たちの汗
熱く寝苦しい

名前だけの顧問である私はその夜だけ代役で泊まることになった私が昼間健康的な熱気あふれた誰もいない体育館の板 ....
チェンバースは
やりかたってもんを
とても、よく
心得ている
それは
おれの寝床で
今日に
踏ん切りがつかない
おれの意識を
疾走させる
果てし ....
{引用=



ふいに落ちてくるのは声
ねむりを破る声

とどまることなく走りつづける
でんしゃのなかを
でんしゃと同じ速度で疾走する男がいて
疾走する男のその努力をもし徒労という ....
からっぽな心身にはなんでも入る
八杯目の焼酎も
ヒーリングミュージックも
ノイズも
精液も
入ったはしから空になる

ただ身体を通り過ぎてゆく
栄養にならない黒いかけら

歯も
 ....
花はどこへ行った

なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから

ありふれた結婚生 ....
真島正人さんのおすすめリスト(299)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
第6セクト- 高梁サト ...自由詩9+*10-10-13
_健康- salco自由詩18*10-10-12
爬龍船- 楽恵自由詩8*10-10-12
ある工場で- 番田 自由詩410-10-12
円環詩- 佐藤伊織自由詩110-10-12
骨音_他二篇- 豊島ケイ ...自由詩16*10-10-10
長編詩_陰茎_(審美学的観察と考察の試み)- salco自由詩9*10-10-9
赦されるの蚊、この殺戮は。- 石川敬大自由詩1810-10-9
永久の春の国_/_霊魂- salco自由詩6*10-10-7
国境ちかくの町かどの犬- 石川敬大自由詩2010-10-7
愛の最前線- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-10-5
平成☆ちえこ抄- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-10-4
陽だまりのひと- 恋月 ぴ ...自由詩27+*10-10-4
解と業- 木立 悟短歌510-10-4
恋人達- salco自由詩15+*10-9-30
夜と辺- 木立 悟自由詩1410-9-29
Y_にまつわる渋谷コンチェルト_- salco自由詩1*10-9-28
scene_(without)- 瑠王自由詩6*10-9-27
(フラグメンツ)- るか自由詩3*10-9-27
遠いものたちが- 岡部淳太 ...自由詩710-9-23
零のうたごえ- 高梁サト ...自由詩7*10-9-23
赤い果実- 瑠王自由詩8*10-9-15
ふあんな街は犀の背中にのっている- 石川敬大自由詩1610-9-11
ラコステ遊(すさ)び- salco散文(批評 ...8*10-9-9
犬もみていた、夏のおわりを- 石川敬大自由詩1810-9-6
__真夜中の体育館- tomtom_poem自由詩210-9-2
生身のものにはノイズが混じるものさ- ホロウ・ ...自由詩3*10-9-2
でんしゃのなかにふる雨は声かもしれない恋かもしれない- 石川敬大自由詩1810-9-1
炭食い- 佐々宝砂自由詩510-8-31
決別のひと- 恋月 ぴ ...自由詩29+*10-8-30

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10