すべてのおすすめ
1.
あのまま薬をもらわなかったとすれば
病に向き合うこともなく
ときどき不調、で括りあげてきたのかもしれない。日没と
払暁でめくる暦のスピードで
2.
父も、だと
母にとっての閨房 ....
ぼくの大切なおもちゃは
おとなにとってはゴミだった
ぼくだけの公園は
おとなにはお金にしか映らなかった
あと一歩でゴールというとき
足をひっぱったお母さん
踏み切 ....
鼻歌を歌う君が夢で僕の隣を歩いてた
浜の砂は熱く僕の足の裏を焦がしていた
星の砂が刺す手の平を僕に見せ笑う君だ
同じ浜で歩く僕の隣は僕の影がいるだけ
君に会う前は浜の砂も海の魚 ....
正月に日本酒を飲みながら詩を書いていたら
火曜日に詩を教えているキムからskymailがきた
「幹さんやばいっす、オレ犯罪犯しちゃいそうです」
『ちゃんと詳しく説明してミソ』
「ちんこ ....
自分が不正直であるかのように
投函したポストに手をはさまれても
心ここにあらず
無理やり服を着せられてる
かわいそうな犬が
その俺に憐憫の目を送ってきても
心ここ ....
今日もきゅうりは
もてなかった
女のこたちの気ままな指で
もがれてみると
ぽきんと折れた切り口には
みずみずしい
ひかりがあふれていた
うちに帰ってきて
冷たい水で
顔をごしごし ....
一、
せんせい、と
あたしの声が響くたび
澄んだ空気が
ゆらり
あでやかに揺れる
それに気付いて
目の奥のどうようを
れいせいな
おとなのまなざしで
隠すひと
その距離は ....
羽のついたボールが
キャッ、キャッ
といいながら落ちてきた
「ほらね僕にだって飛べるんだ
鳥になったんだよ」
「あのね、それは飛んでるんじゃなくて
落ちてるのよ。 ....
さいきん不安定です
イライライライラアイシテルゥゥ―――――――――
ほらね
ひけらかすような寂しさを
風が夜更けに運んできた
分かり易過ぎて僕は
冷たくしらけてみたりする
寂しさなら山ほど
ウチの廊下にも溜まってるし
そんなに暇じゃない ....
いつでも
この
ペンと紙が
使わせる
エンターテイナーか
科学者か
思想家か
肩書きを名乗ってみろ
明日を語ってみろ
夢をみてみろ
嘘に寝てみろ
涙をこらえてみろ
....
君は言う
もっと愛して欲しいと
僕は
まとわりつくでもなく
突き放すでもなく
つかず 離れず
そこはかとなく
君を愛す
君は言う
あなたの夢はなんなんだと
僕は
....
彼女の腰が
うねりながら
雄の間を
通り過ぎると
薫り立つ
その毒の名は
自由
aaikiwosurutabinikusatteikukigasuru
目に見えない時を読めるようになったのは
あのひとと次の約束をするためだった
等間隔にきざまれた目もりを
瞬間の目印にして
大きな流れの中でも
わたしたちがまた、手をとりあえるよう ....
灰をまさぐって 泣きながら
名前のない場所に みどりを
まみどりを植える
花が咲いたら その下で
きみと むすばれる
僕は貴女に触れる全てに嫉妬する
僕は貴女の触れる全てに嫉妬する
{引用=
自分が自分であることに
儚い戸惑いを隠せないのなら
あなたは泣いていい
存分に泣け
其処には
散々に舞う桜の花弁のように泣く理由が在る
自分が自分であることに
未来を確立 ....
終わりだ
と思っても
まだまんなかだったりする
ずるいよ、世界は
球形なんだ
トップもない
ビリもない
ただ人々は
人々のまんなかに
いるだけ
嗚呼、
世界のつぎ ....
ごめんね、
地球では、
人が死にすぎてしまって、
地球から見える場所に、
星がこんなに増えてしまった、
満天の星空、
と言って、
....
あなたの詩が好き
と、あなたが言うと
あなたに好かれる詩を書かなきゃ
と、思ってしまうんだ
そうして
僕は
だんだん
詩が書けなくなっていきます
だんだん
でも
あ ....
髪の乱れを気になさるな。
血濡れた衣も気になさるな。
そなたは美しゅうござります。
この身はすでに腐り果て
ところどころに穴ひらき
覗く腐肉に蛆が這い。
しかあれど
まなこはかっと見 ....
雨に濡れるのを忘れた人が、信号の前で返り血を浴びている。どんよりと、ただどんよりと生きていけ。おまえの夜の病はいまだ進行中だ。魚群探知機に映る影の人びと。探そうとしてもけっして探し当てられない影の呼吸 ....
一人で立っている
あなたは
吹きすさぶ風に向かい
横顔しか見えない
見せてはくれない
風があまりにも強いので
あなたは
目をしばたいていて
けれど
目を背けることはなく
....
「メリーゴーラウンド」 9
砂
砂が全部落ちてしまっても
ひっくり返せば
また最初から始まる
のがとても魅力的だった
いくつも窓ぎわにな ....
あまりにお前哀れだから
羽根を描いてやったんだ
だけど俺はへたくそだから
ぶかっこうになってしまった
とべなくてもいいありがとう
お前言った
あんなに星が大きいのね
あれがきっと ....
人生に失敗したので爆弾を作った
場所はカフェがいいな
とりあえず街に出かけた
中世の面影を残す門をくぐったとき、
刻まれた紋章が俺の勲章に見えた
足の裏に石畳がズンズン響く
目の前 ....
「水、持ってこいよ。」
シンちゃんが言ったから
公園の入り口にある水飲み場まで
バケツを片手にダッシュ
焼けた砂まみれの腕に
午後の陽射しは痛い
水飲み場につくと
犬を連れたおじ ....
此処で逢ったが 百年目
お前は俺の弟の息子の妻の兄嫁の娘の夫の父親の母の養子の姉の仇
いざ尋常に 覚悟せよ!
きもちをつたえようと
ことばをえらぶたび
むねのおくがずきずきいたんで
むねをかきむしるうち
かたいものがゆびにふれた
おもいきってひきぬいてみると
くすりゆびくらいの
てとらぽっと ....
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