どうして
閉じこもれる殻を
わざわざちっちゃくしたり
手放してしまったりして

寒い夜や冷たい夜にも
ひなげしや
パンジーの葉っぱに這っている
数ミリほどのナメクジたち

そんなに ....
{引用=


滑るあなたの感触を憶えている夜に
赤い爪へ哀しみを載せれば
空に刺さった月の破片が名前を欲しがっていた

ささくれた薬指の皮を切ろうと鋏を探すんだけど
探すんだけど
部 ....
むかしは色恋沙汰をかきしるした歌や文学が嫌いだった
万葉の昔からバブル崩壊後の現代まで
なぜ世界は色恋沙汰で溢れているのだろうと思った
もっとすばらしいことが世界には存在するのだと信じた

 ....
実家に帰ると
母は今の母で
わたしが思っているお母さんとは違う
いろいろあったもんね
川の形だって水の流れで変わるんだもんね

でもわたしの頭のなかのお母さんはやっぱりいつも不幸で
あた ....
荷造りをしようとものをどかしたら
なにがあったかわかるみたいにホコリが積もっていた
まんまるのホコリの輪
「たしかに君はここにあったんだよ」
鉛筆立てに向かってわたしはそんなことを言ってみる
 ....
「年齢確認が必要な商品が含まれています」って
ロボットみたいなレジが言う
わたしは9歳でレイプされ
11歳で最愛の人と出会い
4年間一緒に暮らしたあと
つい先日別れを告げられました
わたし ....
希望は与えられている

悲しみは与えられている

ショパンを練習している

テンポの変わるところが

音がほどけてしまってながれない

おなじところで音もわれる

灰色の街で
 ....
組み立てて、組み立てたもの
を、ゆらして壊した
なぜだろう
ゆびのない夜がきみを
おいつめようとする


ゆびは、夜は、きみは、
どこにもたどりつかない
おぼろげな、消失点は ....
「冥王星が死にました。」
炭酸ジュースに入れられた少女は、僕を見てそう言った。


不透明な観覧車にのって
星と廃棄物に包まれた
この街を、見る。
2秒間だけ目を瞑り、
世界の ....
街路樹に寄り添って
まばたきを我慢すると
色々なことが見えてくる
見えていたのに見なかったもの

園芸店の軒先で
ペチュニアがビニールの容器に
無造作に投げ込まれて
冬の曇天を眺めてい ....
浮かんだ言葉が
消えていく
いつだって、そう
若年性認知症なんて
あるのかな

誰かメモリーを
増設してくれ

お代は
後払いでいいかい
ダメかい
爽快


カ ....
わたしがうさぎだった頃
この世は赤いもやがかかっていた
花びら一枚にも手が届かないので
うつむいてありの行列を眺めるしかなかった


わたしがひなどりだった頃
飛び立ちたくて仕方がなかっ ....
コップのなかで日常がほほえんだ
ひとときのあいだ
波紋をひろげて
夏の窓辺に

コップのなかで生きる
ちょっとした雨降りにあふれだし
3、4日日照りがつづくと乾いてしまう
コップのなか ....
あの子の心臓が浮いてるときいて
やってきた


透明な
水の中
音のしない、建物の中
見えないガラスに囲まれた
透明な
水の中
音のしない、建物の中
巨大な水槽の中

その中 ....
あなたのことが知りたい
あなたの手に触れてみたい
あなたに抱かれたい

あなたの
すべてが
私はほしいんです

あなたの
すぺてが
知りたいんです

恋に
落ちていく私に
 ....
忘れ物をしているから、夜の校舎にでも行くのです。

誰も居ない校舎になんて、何の用もないかもしれないけど。

窓ガラスでも割ろうか。

そしたら、誰か着てくれるかもね。

月も寝むった ....
さぁ味蕾をひきちぎれ
感覚がひとつ消滅したら
涙の理由がじゅっこくらいは
わからなくなると思うから
頭上を
大きな魚が



"魚がいる"
と思って

急いで掃除を終わらせてカメラを起動させたのに
見上げるとどうやら通りすぎたあとだった
それでも尾ひれぐらいは捕まえてやろうと思ってシャッターボタ ....
がらんどうの団地から、
誰も知らない0丁目から、
ホップ、
ステップ、
ムコウガワ

夕日は真っ赤
フェンスの向こう
日の名残りは羽虫の痛み

花火は上がる
高架の向こう
鎮守 ....
うちがわにうちゅうがあるから
ふとんから
でられない

たいくつはしてないんだけど
ひとに
おこられそうだな











すもももももも
すみずみまでみずみずしい


ほしふるよるに
ビクターのいぬ






すやすやとやすらかに

 ....
ふゆの哀しみ

何処につづいている

君の乳房に口づける

石英の香りだ

その暗がりは

ひんやりと音もなく

蛍光灯のあかりだけ

つづいている


すきなだけた ....
たくさんのものを

つめこみ

かんづめを

つくったのだが

いれたものが

すべて

おなじだと

きづいて

かんづめは

ふたたび

みかんのかんづめ
 ....
あいという
あめだまをなめました
なんだかくすぐったくて
とけていくのは
じぶんのほうじゃないかって
ふあんになったので
はきだしました

すこし
こわかった



いぬは
 ....
贋物の舟をだして

ほんものの海をゆく

実際は泳いでいたのだが

贋物の舟にのってることにした

海をゆくディティールは

泳ぐ者のそれだった

海は偶然にみちていた

 ....
支配される
夜で
寝床で
ハロゲン灯の橙の中に
うずもれて
心臓のかたちをからだじゅうで描く
まぶたを閉じて
息を受け
からだじゅうで
泣く

いつも
おいてゆかれる心がまえを ....
{引用=走って
走って
狼に追いつかれないように

走って
走って
森の奥へ奥へと

走って
走って
走って!}

「森の奥へは決して行っちゃいけないよ
 おまえのような若い ....
喉の長さを意識するようになったのは
最近 言葉がやけに痞{ルビ痞=つか}えるようになってきてからだ

喉といえば
喉越しのビールとか
ウソツイタラ針千本ノーマス
あるいは扁桃腺の痛みぐらい ....
彼は音楽が好きでした
彼は音楽が好きでした
彼は音楽が好きでした
彼は音楽が好きでした
彼は音楽が好きでした
彼は音楽が好きでした
私は彼が好きだった
彼は音楽が好きでした
彼は音楽が ....
蛇口をひねって
水が流れると思っていた
それはただの思い込みであった
いま、ここでは
ひねった蛇口から愛が溢れる
愛、なんて
眼に見えないと思ってた
見た事もなかったし
なのにどうして ....
蠍星さんのおすすめリスト(107)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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引越し- 森未自由詩4*09-12-1
年齢確認が必要な商品が含まれています- haniwa自由詩609-11-30
灰色の街- 吉岡ペペ ...自由詩1409-11-29
遺産- ねことら自由詩309-11-28
最後の人類が笑った日- 嘘而自由詩409-11-28
見えていたのに見なかったもの- 瀬崎 虎 ...自由詩609-11-26
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_- 寅午自由詩209-11-23
心臓水族館- 嘘而自由詩509-11-23
あなたのことが知りたい- そよ風さ ...自由詩2*09-11-22
お家に帰ろう。- 狠志自由詩109-11-20
細胞メモリィ- 笑む爺携帯写真+ ...3*09-11-20
遊泳- 瑠音携帯写真+ ...209-11-20
ムコウガワ- 都志雄自由詩409-11-20
冬のいちにち- 笠原 ち ...携帯写真+ ...11*09-11-19
みずのみのりといぬのいのり- 笠原 ち ...自由詩409-11-19
ふゆの哀しみ- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-17
みかんのかんづめ- おかず自由詩1*09-11-15
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支配され、忘却のかなたに蝶を見る- たちばな ...自由詩909-11-10
森へ_〜私が狼になった日〜- 未有花自由詩14*09-11-10
- Kazu.自由詩2*09-11-10
アイ_ライク- 秋也自由詩209-11-10
蛇口- 百瀬朝子自由詩3*09-11-9

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