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すすんでゆく先には 
行間が待っていて
いつも 立ちどまってしまう


深呼吸、する 
 ( ふかく、ふかく、吸って、
 ( ゆっくり、ゆっくり、吐いて、


ふりかえる
ふりか ....
あたりまえの、キスを、ください


追いかけるたびに 
春はもう
ふりむきざまの、目くばせ
早足にからまるイヌフグリの、青
追いつかないのは
季節のせいなんかじゃ、ない、と


 ....
手をつないで
深いところまで、いってしまった


引いてゆくまにまに
記憶の砂がすれあっては
かすかに音をたてる
ノートブックの波に
毎日つづった、日記
夕立ちをよけて、キスをして、 ....
1.

かみさまは、どこですか。



2.

かみさまは、どこですか。

道すがらたずねると
あっち、と指をさした人がいたので
ひたすら あっち、に向かって歩いた
歩いて歩 ....
アンドロメダの人よ


時折、
喧騒が吹き過ぎた
ほんのつかの間に
あなたの姿が
淡く とどきます

ともすれば
見落としてしまいそうな
線は
星星をつなぎながら
のびて、の ....
あなたはたぶん
わたしがシアワセと感じる指先や
透明になれるほんのすこしの暗号を
ちゃんと知っていて
いつだって手をひいて
この思慮深い森の出口につづく
複雑な線をといて
近道へ、
近 ....
ストローの紙袋を
できるだけ遠く
白く、吹いて
氷の空へ飛ばす

コツンとあたった
かすかな点から
ぱきぱき、と
空はひび割れて
肝油ドロップがふりそそぐ
雪乞いの
甘い甘い、 ....
きみ
図鑑にのってるよ
知ってるかい

きみだけじゃない
ぼくも
きみの、
ぼくの、
おとうさんも
おかあさんも
きみの赤ちゃんも

さっき
赤ちゃんの手の甲をペロリとなめた ....
かつて
わたくしは
花、だったのですよ
よろしければ
咲いてみせましょうか


言うと
水、のようなそのおかたは
しなしなとゆびを左右に
ゆらして
ていねいに
それをこばむ
 ....
たったひとつも
あなたを連想させるもの

のこさないまま
あなたは
去っていった


流砂にかざす
わたしの左手
の皮膚に
規則正しい、起伏
風、止んでなお
砂は散り
水 ....
一日の終わりに
シャワーの蛇口をひねると
十二時のひずみから
しずくが落ちる
窓枠の
カタカタ
と鳴くのもよそに
通り過ぎたのは
秒針で


洗いながしたのは
遠い遠い
約束 ....
こうやって、ね
もちあげたら
そうしたら、ね
おっこちてきたんだよ
ぽた、ぽた、
って
おっこちてきたんだよ


ぼくが
うちゅう、みたいな
まっくらで
つめたいところ、
り ....
あの日 
しゃがんで拾った貝殻は
引き戸の奥
ひしめきあいながら
眠っている。
波に濡らしてしまった、
と泣いた
スカートのすそで
今なお
夕暮れは踊る


あの日
目の前を ....
わるいことがあった日は
たまごを100個
ゆでたそれの殻を
むく
そうなさい、と
むかし誰かに言われたのだ
けれど
誰だったかは
わすれた

殻をむくのは
夜じゃなくっちゃいけな ....
たとえば 
わたしが沈むとき
くるくるとつむじをなでる
てのひら
がほしいのです

たとえば
わたしがつまづくとき
ついとおでこを押える
てのひら
がほしいのです

たとえば
 ....
耳をふさいで、いた
宇宙の、すみっこ、で
その間も
朝と夜と砂時計、は転がりつづける


なにもかも、と
言えるほどの、なにか、

ふたりに、あったか
しれない


耳をふ ....
「水、持ってこいよ。」

シンちゃんが言ったから
公園の入り口にある水飲み場まで
バケツを片手にダッシュ
焼けた砂まみれの腕に
午後の陽射しは痛い

水飲み場につくと
犬を連れたおじ ....
夜の手のひらに
背中を押されて
チラチラと散らばる
港の明かりを見下ろしに
いつもここへ来る


デパートの裏の階段にすわり
わたしたちは
寄り添ったり
ときどき 無口になったりし ....
その時のぼくには
どんな光も
光 だった


高層ビルのあちこちでは
松明が焚かれ
人はそれを
空から眺めては
都会などと
よぶ


灯台ならば
向かうべき先を
教えてく ....
水路に打ちつけた

あるいは カラダ


案内いたしましょう。


永遠の少し手前 
果てのない海の
目印に


鳥や魚たちの旅は
今この時もなお続いている
なにを目印 ....
押入れに顔をつっこんで
ぐるりと見回したら
天井の端っこに
小さな穴ぼこがあいていました

穴ぼこの向こうは
下から見る限りでは
ただ ただ 暗闇でしたので
なんだか怖くなったぼくは
 ....
ジャスミンティーって、おいしい。


おいしい、と思って

いっぱい飲んだら おなかがいっぱい


おなかいっぱいで もういらない


もういらない、と思って

捨てちゃった ....
悲しいときは 
思いきり泣いていいよ。 

なんて、言うやつの前では
絶対に泣いてやらない

反対に 
笑ってやるってなもんだ

だからって
嬉しいことがあったからって
無防備に ....
千月 話子さんの望月 ゆきさんおすすめリスト(53)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
行間の、過ごし方- 望月 ゆ ...未詩・独白15*05-5-26
あたりまえの、キス- 望月 ゆ ...自由詩9*05-5-17
かなしい、さかな- 望月 ゆ ...自由詩25*05-4-30
かみさまについての多くを知らない- 望月 ゆ ...自由詩43*05-4-10
アンドロメダ行き- 望月 ゆ ...自由詩7*05-2-23
ナビゲート- 望月 ゆ ...自由詩10*05-1-15
肝油ドロップ- 望月 ゆ ...自由詩16*05-1-8
こんにちは図鑑Ⅱ- 望月 ゆ ...自由詩9*04-12-29
刹那い- 望月 ゆ ...自由詩1104-12-16
砂紋- 望月 ゆ ...自由詩6*04-12-3
十二時のしずく- 望月 ゆ ...自由詩17*04-11-27
ぽたぽた- 望月 ゆ ...自由詩10*04-11-13
はての浜- 望月 ゆ ...自由詩6*04-11-7
たまご- 望月 ゆ ...自由詩9*04-10-21
てのひら、そのとなり- 望月 ゆ ...自由詩1104-10-6
ふた- 望月 ゆ ...自由詩304-8-20
午後、水飲み場で- 望月 ゆ ...自由詩14*04-7-23
跡白波- 望月 ゆ ...自由詩15*04-6-28
漁火- 望月 ゆ ...自由詩8*04-6-14
澪標(みおつくし)- 望月 ゆ ...自由詩5*04-6-8
押入れの穴ぼこ- 望月 ゆ ...自由詩10*04-5-7
ジャスミンティー- 望月 ゆ ...自由詩3*04-4-25
こっそり_こっそり- 望月 ゆ ...自由詩1*04-4-24

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