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カタログを開けば色の洪水であたしは靴の箱舟に乗る
蒼白き 三日月の夜に 息絶えて 苔むす岩に ツバキ落花する
嵐去りなぎ倒された{ルビ畑=はた}に立ち、「またがんばればいい。」父は鎌持つ
木蓮がささやいてくる 泡となり消えた人魚の風のうたごえ
なごり雪、春を待てずに十八で溶けたあなたのように儚い
寝室を 濃いくれないに 塗り染めて 蝋燭燈し 君とまぐわう
・・・夢野プレイ
遠浅の海を渡って描きこんだ水平線のかなしい夕日
春雨に濡れるこうもり傘を閉じ君をついばむしなやかな夜
銀の雨、初めて君を知ってから37℃微熱のくちびる
薄皮に甘露の珠をしたたらせ揺れては誘う双子の果実
帽子つけ鏡の国へ向かうのはアリスじゃないよ
私のキノコ
魔女の矢に刺され震えて鏡よりあふれこぼれる白雪の糸
暗闇を優雅に泳ぐ蛍見て星のない夜星になりきる
新聞に書かれた記事は似たような事件ばかりが並ぶ昨今
言の葉の一つ一つは輝いて君のハートの電球になる
よく晴れた何もない日に思い出す何もな ....
一周忌の夜ぽっかりと寝ころんで二階から漏れるママス&パパス
今夜また探り弾けない{ルビ前奏曲=プレリュード}ifという名の銀色の河
振り向けば買い物地獄の灯は遠く涼しい枯野 ....
子どもみたい そう言おうとした私のことを
子どもみたい と君は言う
都合よくさみしいときに君のこと
思い出すなんて言えやしないよ
手をつなぐ そのことだけが重要で
....
・国語
休み時間 机の上に伏せられた教科書はみな鳥のかたちで
「死」という字を習い17年経つが何故か未だにうまく書けない
・算数
「算数は嫌いなんだよ数式の突起みてると痒く ....
忘れようと 強く強く思うのに
思い出にさえ 笑われる日々
君がもし 覚えていないと言うのなら
忘れてしまえよ 今日の記念日
大切な あなたの生まれた日でさえも
....
まよなかにしっぽをゆらすくろねこは星をつってはすいそうで飼う
あかい花、血の滲みただかなしくて
唇ぬすみ逃げる夕焼け
あかい花、きれいだねってつぶやいた
水に落ちればいつか見た夢
あかい花、口にしたなら消えてゆく
....
「牡羊座」
恋したら猪突猛進どこまでもちょっと待ったは無しの恋なの
「牡牛座」
石橋を叩いて渡るこの恋をゆっくりそっと見守っていて
「双子座」
あの人も好きだけどこの人も ....
鳴き雪がきゅっきゅとうたう銀の道、負けじと春の歌くちずさむ。
エプロンのポッケの中は異次元で「夕日のレシピ」しまってあるよ
{引用=
笑ってない、笑ってないけど(笑)マーク つけてあなたを笑わせてみる
会いたい。と送ったあとの沈黙が 咽の真ん中ぎゅうっと固まり
今はただ「愛してる」の文字よりも ....
{引用=
にんげんに「いつか」の単位はないことを知らせるための報せが届く
あたたかくあまいものが頬をながれて部屋は焚いても焚いてもさむい
ほねになるただしい順序であることに最 ....
エスペランサ、希望という名の覆輪のピンクの薔薇は超巨大輪
新顔の虫ミニバラを食害中。今度のやつはちょっと嫌いだ。
颯と薫る風を前にして満開はまだといわれても引き返せるか
天高く薔薇肥 ....
黒目がち腕はまっすぐ一六三センチの背で天使もどき
ヘルメット転がりやすい日に暗示もえるこころはもえつきるもの
満月を伸縮させる術を知る女子大生の手まだらもよう
「遠いってダレコーてい ....
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