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逆立ちしたくなって
雲の底をひっくり返して
ごっちゃんですの青い空鍋

てんやわんやのこの前の出来事も
ごっつり煮詰めてしまえば
薄味醤油がたっぷり染み込んで

こってり泣き虫だっ ....
 
エノコログサがじゃれついて
あなたのこころにも可愛い穗がひとつ
くすぐってよ と飛び付いたのは
いじられっ子の陽気な風
カメラのレンズ越しに睨んでいたのは
優しい光線だよ
昼下がりの ....
熱射を吐き出してしまった夏は
老いて死んでいく
鎮魂歌を捧げられながら

あれは一時のめまい

傾斜する意識が
さらに勢いを増して
海の底に沈もうとしている

戦場に散った無名戦士 ....
 
そらがあって君とかぜ
僕の持ち歩く六号の亜麻に

そらはなんども重ね塗りされ
凹凸が出来るたびにナイフで切り取っていく
そのとき僕はそらを見失い
しばらくして光りが絵筆を握ってくれた ....
 四月

空に舞う
傲慢なのかもしれない
あなたは僕を遠ざけて近づくことはない
風を伝って
光りを浴びせて
もう巡り合うことのないその瞬間々々
想うことでしか触れられない
あなたは
 ....
安らいでいたいと思ったら
あの人のことは忘れてしまえばいい
なんてちょっぴり寂しい
食器棚からティーカップを取り出し
角砂糖をぽとんと落としてみれば
落ち着くところはやはり見えない心の底 ....
小川のような楽譜を背泳ぎして
フルートを手にする君
瞳を閉じた音色は
君の夢をまさぐって青い湖に案内する
歌詞はそこで一隻のボート
僕は向かう方向に背を向けて
ひたすら歌いながら漕ぐ
 ....
壁に吊されて
忘れたいことなどありはしない
色とりどりの画鋲が
それぞれの過去を留める

僕は整理できない
だから
貼っておきたいんだ
伝言板のように
メモみたいな思い出から
 ....
「バナナツリー」

少しでも腐らないように
バナナツリー
立ちっぱなしが
程好く深呼吸

いつも立ち止まり
溜め息混じりで深呼吸
腐らないよう心がけしてみるが
格好悪さは相変わらずの僕

遠く南国か ....
割れたコップの破片
触って流れた赤い淋しさも
拭き取る温もりあれば
やがて
指切りげんまん
約束は絶対だからね
なんて
笑って薬指
淋しがりやさんが
零したお水
拭いておくね
 ....
君は右手の人差し指を空に挿し
微笑みながら僕を睨む
一行の眼差し

二行目の僕は
圧倒されて黙り込んでしまった

覚えてないの
私のこと
怒りの女神は叫ぶ
私の名を思い出しなさ ....
「カリヨン」

                 乱太郎

さっきまでの淋しさは
          何処に

さっきまでのうっとう ....
「夢ならば」

肌を刺すような風
なびいて
夢 紅葉狩り

枯れていった草
大地に帰り
恋 秋の囲い

夢ならば
流れ去る一筋の光
夢だから
忘れいく装飾の色彩
くるっと

くるっと回って
見つけた

影法師

地面に寝転べって
空とかくれんぼしている

くるっと回って
いなくなった

影法師

僕はまた別の影法師になって
あなたの見つめている空拭いておく
 月
          (乱太郎)

淋しげに唄う
恋などとっくに忘れて
靡く淡い音色
月の後ろ髪が解かれるとき
湖面の中央辺りに
漂う
在りし日の君の輪郭



 月
 ....
昼下がりの人気の少ない公園のテーブルで
ノートを広げ
考え込んでいる様子

まさか遺書でないでしょうね
まだまだ若そうな女性の人差し指が
あごを支えて止まっている

見知らぬ人だか ....
サツマイモ

さすがに君も化粧落として
掴んだものがコレ
真新しい長靴も泥だらけになって
急ぎ足で抜いてきたようだ
もしかして きみ

屈託のない笑顔に問い掛ける
うちだけど
渇いたくちびる三角帽子 ....
赤く濡れた月の蜜
追憶の茎から垂れ下がり
これから弄ばれることを夢想する

酸味の残った薄い唇
僕の指が軽くなぞると
風のせいにして髪に隠れようとする

火照って潰れそうな肉体
甘い香水の匂いが肌を ....
夜中になれば静寂の火が灯る
何もかもが去っていき
あるものが忘れられる
時計の規則正しい針の音が響き
時折救急車のサイレン音が割り込んで
誰かを連れ去っていくのだが
私の背中を刺すものに出 ....
誰かに手紙を差し出したい
秘めた恋心を
白い便箋の罫線の間にそっと忍ばせて

誰かに手紙を差し出したい
今朝咲いた朝顔の欠伸が
黒いインクの文字から聴こえてくるように

誰かに手紙を差 ....
君の透き通る眼差しで
僕を照らしている間
淋しい夢にうなされて
一人ぼっちで泣いている事がある

僕が起きるのは
決まって暗い部屋
今日も
君はどこにいるの

見回し続ける

君がいるはずの部屋か ....
カタカタと鳴る

眠れない夜の四脚の貧乏ゆすり
床に喧嘩売って

チクチクと唸る

眠れない夜の二針の歯痛
壁にドリル打ちこんで

ザワザワと嘆く

眠れない夜のこんにゃく ....
コーヒ−カップの底で
四角い哲学者が
溺れながら
プラトン的愛について
考察している

僕が
スプーンでかき混ぜると
永遠を
ひと時が飲み込んで
一行の詩が
生まれた
咳き込んでいるのは僕から逃げ出したいから
なのだろうか。僕の身体はもう値しないもの
になりつつあるのかもしれない。濁音が空を
汚す。ひとつ。暫らくして、またひとつ。藻
みたいにドロドロして、蝕 ....
 「返事」


太陽に声をかけても
一向に返事は返ってこない
取り巻きの雲が
覆い隠して
自問自答の老木が揺れる


 「返事」

孤独な問いに
枝にぶら下が ....
夜風が寝る前に君に教えてあげよう
僕が昼寝していた時のこと
公園の芝生にやんわり擦られながら
木陰がそっと忍んできて
日射しを追い払ってくれたみたいで
すっかり夢心地に浸ってしまって
何故 ....
僕は何のために
生まれたのでしょうか
僕はここで果たすべき役割は
なんでしょうか
わからないままに
僕はいまあなたの墓の前にやってきました

爽快な空の下

あなたがいたこと
 ....
あなたはいつも
ことば
そのもの
あ・う・んの息が
僕の水晶体を潜り抜け
脳髄でぱっちり点滅する

あなたといつも
ことば
戯れてごろごろ
猫じゃらしであやしたあとで
バケツ ....
1+2=

「たけちゃん。
 おつかいにいってもらえるかな。」
「うん。
 いいよ。」
「みかんひとつとりんご二個買ってきてほしいの。」
「ひとつとふたつ・・・・。」
 ....
 
麦わら帽子の片思いは
たんぽぽの種になって飛んで行った

新調仕立て背広の恋愛は
勿忘草となって枯れていき

覚悟を決めた愛情は
ブーケの花となって咲いていった

白髪交じりの ....
マリエさんの乱太郎さんおすすめリスト(166)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空鍋- 乱太郎自由詩24*12-9-10
ハイ!_ポーズ- 乱太郎自由詩17*12-8-31
不可逆- 乱太郎自由詩25*12-8-21
そらと君とかぜ- 乱太郎自由詩19*12-7-27
四月- 乱太郎自由詩21*12-7-17
黒い角砂糖- 乱太郎自由詩21*12-7-9
- 乱太郎自由詩24*12-7-2
伝言板- 乱太郎自由詩20*12-6-22
バナナツリー- 乱太郎携帯写真+ ...16*12-6-14
淋しん坊- 乱太郎自由詩18*12-5-28
タイトルと名前で何行?- 乱太郎自由詩22*12-5-6
「カリヨン」+「ケロヨン」- 乱太郎自由詩1711-12-2
夢ならば- 乱太郎携帯写真+ ...1611-11-22
くるっと- 乱太郎携帯写真+ ...1811-11-15
月__(乱太郎+月夜見)- 乱太郎携帯写真+ ...13*11-11-9
詩作する人- 乱太郎自由詩28+*11-9-28
サツマイモ- 乱太郎携帯写真+ ...13*11-9-19
さくらんぼ- 乱太郎携帯写真+ ...14*11-9-8
夜光虫- 乱太郎自由詩20*11-9-3
誰かに手紙を- 乱太郎自由詩26*11-8-4
青空と灯台- 乱太郎携帯写真+ ...16*11-7-25
眠れない夜に- 乱太郎自由詩12*11-7-5
哲学- 乱太郎携帯写真+ ...17*11-4-1
嘔吐- 乱太郎自由詩9*11-2-25
返事- 乱太郎自由詩23*11-1-21
水仙の歌- 乱太郎自由詩16*10-12-20
風になっても- 乱太郎自由詩12+*10-9-16
あ・ん- 乱太郎自由詩12*10-9-11
1+2=- 乱太郎自由詩11+*10-9-9
恋の花- 乱太郎自由詩13*10-9-6

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