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雲が波なら
僕たちは深海魚だ
深く、深く、
差し伸べられた手も届かない場所で
温もりも知らずに
窒息している

月明かりは
マリンスノーに似ている
それはただの幻想で
本質は
 ....
砂浜になぜか
まるのまま打ち上げられたりんご
いつからあるのか
りんごはなかば透き通っている


食べたらひどくだめそうなのに
僕はそれを舌にのせる
のを逐一 想像する
おいしい ....

幾ばくか、やわらかくなった夜がそこにあります
空からしゅるしゅるとひも
カチリと引っ張っても、暗い空色が点灯するだけでした


明け方
種子が射し始めた光に休んでいます
海を思い出 ....
冬からようやく春になります
夜空がもう春になりました たぶん
桜がもう芽吹いています
知っていますか
東京、よりも半月も遅い


川の流れは順調です
これ以上ないほど順調です
その先 ....
下り坂は
南を向いていて
西に緩やかなカーブを描く
早朝
陽の当たる坂道を
桜並木のある坂道を
幼い彼は箱を抱えて歩いていた
簡単な恋をしていた
簡単な悩みもあった
け ....
 一週間も社会にでていれば金曜の夜には心がカチカチなので
 硬くなった心をすこしでも揉み解そうと長くお風呂に入って
 みる。電気を消してずずっと湯船につかって口と鼻との間に
 水面がくるよう ....
日曜日をコンプリートせずにいたら
お父さんが怒りました
真ん中よりの空に夜がこぼれた
熱い太陽とは関係ないのだ、あたしは

布団のなかでぽろぽろと
これまで、の破片が転がって
あたしの真 ....
美しい花が咲くよ
飲み込めないものを置き去りにして
美しい花が美しく咲くよ
思い出を糧に
忘れられた形を残して
美しい花が咲く美しい夜に
僕たちの魂は震えているよ
僕たちの魂は淡雪のよう ....
薬を包んだんです あなた

いつも手からこぼれようとするので
私はいつも
飲み込むのに一苦労します

優しく言いくるめて 夜

撫でながらオブラート
カーテンが見ないようにしてるから ....
うるま 
うるま
はじまりのなまえ
うるま 
うるま
ぼくんちどこいったん
ひんぷんのよこの
ゆーなんぎーのそよと
ゆーなんぎーはーめーの
いとのつつつと
はじまりのとおく
とお ....
わらいながらないた

冬のくるしいことは
もうじきにおわるんだとしんじて
きょうきはかかとすれすれのところに
しまいました

あたたかい
かぜはしおからく
さいたまは あざやかで ....
たらちねの殻梯子からおりてくる
あの白いもののなまえを

ぼんやりと霞む視界だけれど
ああここにはことばがある

たくさんの羽虫が
いのちを喰いつぶして
ああでもつらくはない

 ....
<雪見カンガルー>

どうしても雪の白に溶け合わない
自分の体を恨めしく見下ろすと
袋の中で子供たちが
凍えながら見上げている



<嫌がるラクダ>

ラクダのコブは脱着可 ....
ねえ、トモチャン、
と呼ばれ
お茶の濃ゆいところの途中で
ひょっ、と
あばらの隙間に指を
埋められた

もしかして
こういうところでしか
あたしは埋まらないのかもしれない

わか ....
  メロンが食べたい
  風呂上り
  缶コーヒーは2杯飲んだ
  パイナップルでもいい
  きょうは冷える
  パソコンの文字が見にくくなって来た
  電気をつけた
  外を見たが ....
  

   遠くで犬が吠えている宵
   ぼくはふらふら起きてきた
   枕にアイスノンを乗せて
   一日寝ていた
   葛根湯を飲んでいる
   一日寝ていて話題がない
   元 ....
  

    優しい娘がいます
    方角を間違えて北口へ出てしまった杖を持ったばあさんを
    難解な通路を通って
    南口まで案内してやったのです
    そうっと肩口に手を ....
蛹の時代は終わったと
鱗粉まみれの陽光を謳歌する
ここには花が少ないからと
蜜の代わりに蜂蜜を
葉の代わりに
デッキチェアを

さようなら、また今度、遊びましょう、晴れの日に。
そ ....
けれども
身じろぎもせず息をひそめて
眠ったふりをとおす
それがきみのためになればいいのだけど

夜が終わるのを待つあいだ
カーテンの裾からもれる淡いひかりに
痙攣するまぶたでこたえなが ....
きり きりり
ねじさえまけば
なけるんだと
おもってた
りゆうがいるなんて
しらなかった

ふりこが
ゆれるのは
あれは
じゅうりょくのせい
なんだってね
こつこつ こつ
 ....
営みや虹や偽りが
ひとつのつららになってゆく


あたたかく ゆがむ 手のひら つらら
したたる つめたく かがやく つらら


見つめるひとの目のなかの
自分自身を光に映し ....
                    133時 @ハト通信

はれて
ふうせんやさんになった
これで
すきなときに
すきなだけふくらませられる
ふうせんをひとつ
てにとると
ず ....
                    153時 @ハト通信

べるがおちていたので
ならしました
からころん
どあがおちていたので
のぶをあけました
がちゃがちゃ
ことばがおちて ....
あけましておめでとう
そして僕たちはそのように死んでいく
あけましておめでとう
死んでいくのではなく殺されていくのだおそらくは
お互いに
殺されあいながら
あけましておめでとう
生き ....
高い空の不純物
真白な皿
泥は南海にすむという虫なのだ
回路の途中
迷ってしまう電子のこども
こどものあなた
あなたはいつだって
もう
佇んでしまう
丁字路は
やがて折りたたまれて ....
ねこーとよぶと
ごはんをたべます
さかなはいつまでも
すっぱいまんまです

よぶたんびにちいさくなるので
ちゃんと、おぼえておこうと
なきます
ちんまりしたしっぽが
はたはたとして
 ....
初めて見かけたのは午後6時
センター街の陰でうずくまり
待つことを放棄しながら
背伸びをするリップスティック
名前は知らない
まだ明るい
これからの夜

1人でいる子を狙うほど ....
かなしいところ では
あなたは
体中のちからを
ふりしぼります

どこで
立ちどまっていても
わたしは
すべてのひとに

見えているのです

わたしは
まるで それがないと
 ....
                    128時 @ハト通信

しとしと
あめがふってきました
ちゃんとかさをもってきたので
へいきです
へいきだよって
つぶやきました
ほんとは
 ....
さよならの温度が肌に絡み
満月が揺らぐので私は
消えていったあなたのために
右の頬を撫でてあげる
幾たびも満ち欠けを繰り返すあなたに
満月は寄り添うので
もうそれ以上
満ちることはな ....
霜天さんの未詩・独白おすすめリスト(144)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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器。- マッドビ ...未詩・独白1205-4-9
にちようび- 船田 仰未詩・独白205-4-3
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動物園_2- いとう未詩・独白10*05-3-7
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サッカーで日本が北朝鮮に2対1で競り勝ちました- 天野茂典未詩・独白6*05-2-10
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ハト通信2(それから)- アンテ未詩・独白405-1-26
ノート(つらら)- 木立 悟未詩・独白205-1-7
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2005.1.1- いとう未詩・独白3505-1-1
白い皿- 青色銀河 ...未詩・独白204-12-30
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